結局何が一番いいの!? フェルール確保のための3種の治療法のまとめ
こんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。
今回のシリーズは症例集ではなく、当院の「保存的治療」についてお話しさせていただいております。
前回から「フェルール確保のための3種類の治療法のそれぞれの特徴と注意すべき点」についてお話させていただいておりますが、
今回は「じゃあ結局どれが一番いいの?」についてお話させていただきます。
そのお話をする前に、まず前回までのブログからご覧ください。
前回のブログはこちら
「歯肉を切って歯を保存する!? フェルール確保のためのクラウンレングスニングとは」
https://heartful-konkan.com/blog/21714
「歯を抜いて歯を保存する!? フェルール確保のための外科的挺出法とは」
https://heartful-konkan.com/blog/21716
「矯正をして歯を保存する!? フェルール確保のための矯正的挺出法とは」
https://heartful-konkan.com/blog/21718
前回までのブログで3種のフェルール確保の治療法
・歯冠長延長術(クラウンレングスニング)
・外科的挺出法(意図的再植法)
・矯正的挺出法(エクストリュージョン)
についての特徴をお話しました。
それぞれそれなりに時間がかかったり、保険内診療では取り扱えない治療法です。
それでは何を第1選択としてお話しているか。
「じゃあ結局どれが一番いいの?」についてのお答えです。
担当される先生のお考えや、他の医院さんでの考え方もありますので、
あくまでこれは私個人の意見としてお読みいただければと思いますが、
『矯正的挺出法(エクストリュージョン)』
とお伝えしております。
もちろん歯根の形態や隣在歯の固定源の有無によりエクストリュージョンが行えないケースもあるので「絶対にこれ!」というわけではございません。
しかし、歯肉のラインが術前・術後での変化が少なく、一度口腔外に摘出することでの歯根破折・生着不良での経過不要というリスクを減らした治療法のため、
「まずエクストリュージョンができる状態か調べましょう。」
と皆さんにお伝えしております。
あなたの歯がもし「保存できません。抜歯しかありません。」と言われてしまったとき、
全ての症例に適応になるわけではないですが、今回までのフェルール確保の治療法により
保存できる可能性があるのであれば、抜く前に一度ご相談されることをオススメします。
次回からは「保存的治療」における歯牙移植についてお話していきたいと思います。
あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・。