「根管洗浄を科学する」 ─痛みの再発を防ぐ“届く洗浄”とは─見えない根の奥に挑む! 再発ゼロを目指す根管洗浄の再定義
こんにちは。
ハートフル総合歯科グループの歯科医師、本山 直樹と申します。
私は、歯内療法専門医の立場から根管治療における臨床症例を通して感じたことをブログに書いております。
前回、「根の治療を何度しても再発してしまう原因は、“見えない感染”にある」というお話をしました。今回はその中でも特に大切な“洗浄”についてお話しします。
“根管洗浄”という工程が、根管治療で最も重要かつ、最も難しい部分なのです。
根の中は、ただのストローのような形ではありません。実際には細かく枝分かれし、曲がりくねり、時には髪の毛より細い通路も存在します。
そこに入り込んだ細菌を、器具だけで完全に取り除くのは限界があります。だからこそ、洗浄液を“どう流し、どう行き届かせるか”が、治療結果を大きく左右するのです。
私が学んだ福島久典先生の治療法では、この洗浄の概念がまったく違いました。
「洗うこと自体が目的なのではなく、“感染源を断ち切る”ことが目的」なのだと。
例えば、表面上はきれいになっているように見えても、根の奥や側枝と呼ばれる細い通路に細菌が残っていれば、数ヶ月後に再び痛みや腫れが起きてしまいます。
この“見えない場所”にまで薬液をしっかり届けるためには、ただ注ぐだけでは不十分。根の形を適切に広げ、薬液を効果的に流れるように設計する必要があります。
ハートフル歯科では、音波や超音波を使って薬液を根の奥までしっかり行き渡らせる「アクティベーション洗浄(動的洗浄)」も導入しています。
これにより、通常の洗浄だけでは届かない場所にも薬液を行き届かせ、細菌を徹底的に排除することが可能になります。
さらに、「洗浄液の新鮮さ」も重要です。
一度注いだ薬液は、時間が経つと効果が弱まってしまいます。だからこそ、こまめに交換しながら何度も入れ替える。このように“見えない努力”の積み重ねが、再発を防ぐポイントなのです。
患者さんにとっては、「1本の歯の治療」であっても、私たちにとっては“再発させてはいけない責任”がある治療です。
「もう二度と、あの痛みを繰り返したくない」
そう願う方にこそ、ぜひ知っていただきたい治療法がここにあります。
もしあなたやご家族が、根の治療を何度も繰り返していたり、他院で抜歯をすすめられているなら、一度セカンドオピニオンとしてご相談ください。
ハートフル歯科では、“無菌化”というゴールを目指して、根の奥まで丁寧に、妥協せず向き合います。
次回は、「目に見えない感染源をどこまで見極められるか?」をテーマに、見逃されがちな原因とその対策についてお伝えしたいと思います。
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