こんにちは!ハートフル歯科総合グループ、歯科医師 小坂井竜也です。

突然ですが、皆さんは歯を失ったことがありますか?

歯を失うということは、自分の一部を失うことになります。

そのショックはとても計り知れないものとなります。

このようなことが皆さんにも突然起こる可能性があります。

それも痛みもなく、被せ物が取れただけなのに・・・

この方は、被せ物が何度も取れてしまい、他院で抜歯と言われてしまった方です。歯肉の中に歯が埋まった状態です・・・

この方も、何度も歯が取れてしまって抜歯と宣告されてしまった方です。

このような状態で、抜歯と言われて困っている方がたくさんいらっしゃるようなのです。

今回は、このような歯について診査診断元に、詳しく説明をしたり、治療方法について解説していきます。

実際、抜歯と言われて困っている方や、そうでなくとも治療済みの歯がある方には、関係のある話となりますので、読んでいただければ幸いです。

では痛みがないのに歯を残せないと言われた場合、

①実際にその歯はなぜ抜かなくてはならないのか?

②その状態を救う方法はないのか?

というお話をしていきます。

では、先ほどの画像のようなケースに共通するお話があります。それは

①被せ物が何度もとれる事、虫歯が大きかったが、痛みなどの症状はない事。そして

歯を残せないと診断されてしまったという共通点があります。

見てみると「歯の大部分が歯茎に埋まってしまっている状態」です。

この状態が、歯を残せないと言われる最大の要因となります。

ではなぜ抜歯なのか?の説明をしていきます。

その理由は、歯肉の上にある歯をフェルールと呼びます。

この存在が歯を残すために重要な役割を果たすのです。

ではこのフェルールの効果とはなんなのでしょうか?

それは被せのもが、歯と土台をがっちり抱え込む効果のことを言います。

この抱え込みには歯肉の上の歯、つまりフェルールが絶対必要なのです。

がっちりと被せ物で、歯と土台を抱え込むフェルール効果によって、咬む力に負けない歯、として機能することができるのです。

これで歯肉の上の歯、つまりフェルールは被せ物が歯として機能する為には必要不可欠なものとわらりました。

では実際にどのくらいフェルールがあればよいのか、ということを最後に説明していきます。

①歯肉の上に1~1.5mm以上の高さで

②厚みは1ミリ以上

③全周の75パーセント以上つまり3/4の存在

が必要となります。

実際の例と比較しましょう!

これがフェルールのない歯です。

これがフェルールのある歯です

じつはこれらはまったく同じ歯なのです!

 

今回のまとめは、被せ物が何度も取れたり、虫歯が大きい場合は、歯肉の上の歯(フェルール)がないことが原因で歯として機能できずに抜歯といわれてしまうことが多いようです。

歯肉の上の歯質はフェルール効果といって被せ物が土台と歯ごと抱え込んで、外れる力に拮抗する為に必要不可欠なことがわかりました。

 

次回は実際にフェルールがないとどのような弊害がでるのか?なぜそんなことが起きるのか?

というお話と、フェルールのない歯を救う方法はないのか?というお話をしていきます。

ご興味があれば、以前に書いたブログ読んでみてください。

痛くないのに抜歯!?①必要な歯質、フェルールについて

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医療法人社団徹心会ハートフル歯科