歯に穴があくパーフォレーションとその治療について②
みなさんこんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮です
前回からパーフォレーションについてお話しています
前回は
パーフォレーションとは
についてお話しました
前回のブログはこちらから
今回はMTAセメントについて深掘りしていきます
MTAセメントは(二酸化ビスマス、ケイ酸二カルシウム、ケイ酸三カルシウム、アルミン酸カルシウム、石膏など)
が主な成分で、歯の成分に含まれるカルシウムを主とした歯科用セメントです。
MTAセメントの特徴としては
①殺菌効果が高い
→強アルカリ性でほとんどの細菌を死滅させる働きがある
②密封性が高い
→硬化時に膨張するため隙間が空きづらい性質がある
③生体親和性が高い
→生体親和性が高いことから安心・安全に使用可能できます
④親水性が高い
→多少の水分があっても治療が可能なためお口の中の治療としてはもってこいの材料です
MTAを利用した治療法として
❶歯髄温存療法(VPT)
→むし歯が神経に近いときMTAセメントを用いることで本来であれば神経治療が必要な
ケースでも露出した神経を取らずに温存できる治療です
これは前回までのブログでもご紹介しました
詳しくはこちらをご覧ください
❷外科的歯内療法(歯根端切除術)
→歯根嚢胞を併発した根管治療の場合、根管治療に合わせて外科的に摘出する必要があります。
その際にMTAを使用することがあります。
これは以前アップしたブログでも解説しています
詳しくはこちらをご覧ください
❸パーフォレーションリペア
パーフォレーション部分に対してMTAセメントによる封鎖を行うことです。
パーフォレーションリペアを行うことで細菌感染を防ぎ長期的予後を期待します。
これは今回解説していくテーマです!
他にも歯根のヒビや破折の修復、根管充填に用いられたりと使用用途はとても多い歯科材料です。
今回はMTAセメントの特徴についてお話しました。
次回はMTAセメントの使い方についてお話していきます。
歯の根っこに穴が空いていたとしても抜歯をせず、やるべきことはあるかもしれません。
あなたの歯が1本でも多く残せるよう日々情報発信しております
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