歯に穴があくパーフォレーションとその治療について①
みなさんこんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮です
今回はパーフォレーションについてお話していきます
パーフォレーションって聞いたことありますか？
パーフォレーションとは本来の根管とは異なる場所に
誤って穴が空いていることをいいます。
歯質は再生して元に戻ることはないので抜歯の宣告をされることもあります
今回からはそんなパーフォレーションを起こした歯に対して行う
「MTAセメントを用いたパーフォレーションリペア」についてお話していきます。
抜歯と診断された歯であっても条件が良ければこのパーフォレーションリペアによって
歯を救えるかもしれません。
それではパーフォレーションはなぜ起こってしまうのか？
原因として
①歯科治療時に誤った処置（歯を削る際の偶発症）
②歯根に起こるむし歯
③歯根の吸収
などがあります
原因として最も多いのは残念ながら①
治療中に歯質を削り穴を開けてしまったという状態でご来院いただく患者さんが
最も多く感じます。
見えにくい根管を肉眼で暗い状況で治療を行えば手探りの治療となるため
パーフォレーションのリスクが高くなります。
そしてそれは再治療になればなるほど高まってしまいます。
そのためパーフォレーションを起こしている多くの場合、
保存不可能と診断され抜歯に至るケースがとても多いのが現状です。
そんなパーフォレーションを修復する材料として
「MTAセメント」が有効であるとされています。
MTAセメントの特徴として
①生体為害性が少ない
→組織にとって影響が少ないので安心・安全に使用ができる
②硬組織誘導性が高い
→炎症による骨の欠損部分に骨の回復を誘導してくれる
残念ながら保険適応の治療ではありませんがその効果はとても優れています
「パーフォレーションといったらMTA」
というくらい実績のある治療です。
次回のブログではMTAセメントについてもう少し深掘りしていきたいと思います。
歯の根っこに穴が空いていたとしても抜歯をせず、やるべきことはあるかもしれません。
あなたの歯が１本でも多く残せるよう日々情報発信しております
よろしければ次回も読んでください！
