論文が掲載されました②
こんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。
この度、日本臨床歯科C A D C A M学会で論文が掲載されました。
以前のブログはこちらから
前回から論文内容を患者さんにもわかりやすいように解説しております。
前回のブログはこちらから
デジタル歯牙移植術〜歯牙移植術をD X化する〜
ハートフル総合歯科グループ 野田裕亮
インプラント治療の成功率や術後予後の安定性が高いのはいうまでもないが、
若年者に対しての適応性もありますが、なんといっても高額な医療費がかかるため、
インプラントを行いたいと思っても費用面で断念せざるを得ない患者さんも少なくない
のではないでしょうか?
だからと言ってそういった患者さんに対して20代、30代から使い勝手の悪い「入れ歯」を
入れることや「ブリッジ」を入れるために隣在歯を削ることは、患者さんの将来の口腔内環境
を守っていく上で本当に正しい医療なのか、疑問を持ちます。
筆者は欠損補綴(失った場所に歯を入れる治療)の一つとして親知らずを利用した歯牙移植を
患者さんに提案している。他の治療法に比べ適応症は限られた治療法だが、歯牙移植を望まれる
患者さんは少なくない。
自身が自分の歯を残したい、削られたくない、というニーズが存在している。
それは根底にあるなるべく自分歯を残したい患者の希望に沿った治療だからでないだろうか。
しかし歯牙移植は簡単な治療ではない。その手術の煩雑さや生着率(成功率)の不確定要素から
難しいとされ、歯牙移植を取り扱っている歯科医院も少なく、患者さんの認知度も低い治療なのが
現実だ。
欠損補綴の第4の選択肢として「歯の移植」という選択肢が広まれば、
削らない・蘇る歯科治療として認知されていくことだろう。隣在歯を削らなければ将来
もし移植歯がダメになった場合にもう一度インプラント治療を含めた補綴の選択が可能となる。
それも大きなメリットだろう。
将来矯正を考えていたとしても、移植した歯を含めて矯正移動ができるのも将来の治療の選択肢を
狭めない大きなメリットとなる。
自分の歯を最後までなるべく残す治療として患者さんにもっと知られてほしいと筆者は考えている。
論文の導入部分ですが、移植ってなに?って方に是非読んでほしいところだったので抜粋改編
させていただきました。
次回以降は歯牙移植のメリットについて書いていきたいと思います。
あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・