こんにちは!ハートフル総合歯科グループ 歯科医師 小坂井 竜也です。

今回は過去の症例よりアップデートされた歯の移植治療についてお話ししていきます。

今までの治療より、より歯を残す確率を上げて、移植歯の寿命を延命していこうということを目的として改良して、現在行っている移植の症例の大半はこの方法で行なっております。

まず過去に歯の移植についてお話ししたブログがあるので、一読していただければと思います。

では、歯の移植についてアップデートした4点を中心にお話ししていきます。

①3Dプリンターにおける歯牙レプリカの作成

②移植相当部へのガイドの作成

③再生療法の使用

④骨が少ないケースにおける、MTM(部分矯正)の応用

が大枠になります。

①に関してまずお話ししていきます。

こちらはCT画像(お口の骨や歯を3次元的に再現する装置)からデータを取り出して

移植する歯を3Dプリンターで再現して、レプリカを作成していきます。

このレプリカがあるのかないのかでは雲泥の差です!

利点は①移植する歯を最小限のダメージで移植することが可能

②治療時間短縮

③移植する場所の適合アップ

が挙げられます。

保存不可能になってしまった歯を抜いた部分にレプリカを適合させていくことで、今まで、実際の移植歯を抜いてから合わせていく工程を省くことができます。

これが一番効果的で、移植の成功の条件の一つに移植歯の歯根膜(歯と骨をつなぐ靭帯)をいかに状態良く保つかが挙げられます。

これまでは、移植するを歯を、抜いた歯を部分に試し入れして、適合を合わせていました。

その方法ですと、抜いた歯にダメージが加わりやすく、かつ時間がかかるので、歯根膜にも悪い影響がどうしても出てしまいました・・・

これを一気に解決したのがこの歯牙レプリカです!

このレプリカを移植歯の代わりにすることにより、移植歯は抜いてそのまま抜いた部分に埋入するだけになり、最小限のダメージで済むようになります!

抜いた部分も焦らず適合を合わせることが出来るので、当然治療の質も上がります!

私としてはこれが一番恩恵を受けている技術だと思っております!

次回はこの歯牙レプリカの作り方を簡単にお話しして、残りのアップデートに関してお話ししていきます。

 

全ては患者さんのために!

医療法人社団徹心会ハートフル歯科