こんにちは!ハートフル歯科総合グループ 小坂井竜也です。

みなさんは、自分の歯がダメになってしまったときに、自分のほかの歯を抜いて移植して活用できることをご存知でしょうか?
近年はみなさんの歯に対する知識が高まったために知っている方もいますが、まだまだ知らない方が多いと思われます。

自分の歯が残せない状態であると知ったとき、いかにショックかという事は
当院にセカンドオピニオンでいらして下さる患者さんから痛いほど伝わってきます。

自分の一部がなくなってしまうかも!という喪失感は計り知れないものがあります。
でも、時間は元に戻りません。保存できないという診断は覆らないことが多いのです。

 

そして、次に提案されるのがインプラント、ブリッジ、部分入れ歯が主な3つの選択肢だと思います。

しかし、第四の選択肢として「歯牙移植」を提案できる場合があります!

自分の使っていない歯を、抜いたところに移植できるのならこんなに良いことはありません!
今回はこの歯牙移植に関してのお話をしていこうと思います。

ハートフル歯科では歯牙移植を行っているドクターがおり、私も必要に応じて移植を提案することがあります。
移植治療は非常に魅力的ですが、当然デメリットも存在します。

メリットは、

・アレルギー反応が無い
・他の歯を削らなくて済む
・歯根膜(歯を支える靭帯のようなもの)があるため、咬合のコントロールがしやすい
・噛んだ感覚があること(諸説あり)

デメリットは

・予知性は確実では無い、つまり必ずしも成功するとは限らない
・適応条件が限られている。
・ドナー歯(移植する歯)が抜くのが困難な場合や割れてしまった場合は難しい
・外科処置なので、リスクの高い患者さんには難しい
・治療期間が2〜3ヶ月に及び食事に気をつけないといけない期間が長い
・患者さん自身の管理によっては、歯の脱落の可能性もある

 

ということが挙げられます。

私は必ず、メリットもあればデメリットもあることを患者さんにお話しします。
歯の移植といえども魔法では無いのです。

予知性の高さでいえばインプラントには叶わない部分もあるでしょう。
しかし、歯の移植をすることで、もしその歯がダメになってしまっても骨や歯肉が歯がない状態の時より整うことがわかっているので、インプラント処置の前処置として移植をするケースもあるのです。

 

非常に魅力的な歯の移植。治療の選択肢としていない医院も多く見られます。
適応条件がかなり限られますが、治療可能なら非常に魅了的な提案になるでしょう!

次回からは実症例を上げていこうと思います。

もし歯の移植等でご相談がおありなら、お気軽にご相談ください。

全ては患者さんのために!

医療法人社団徹心会ハートフル歯科