こんにちは!ハートフル歯科総合グループ 歯科医師、小坂井竜也です。

前回は、八重歯が歯肉に埋まってしまった患者さんに

MTM(提出術)を用いて歯を歯肉の上に引っ張り上げ始めました!

そして、二個目の装置を設置し、ゴムをセッティングしました。

さらに、歯の動く距離がワイヤーと歯の距離から取れていることがわかります。

一度動いた歯は、そうでない歯に比べて動きやすいので待つ期間を短めに2週間にします。

そうして、次回来院されました!

最初に比べてかなり歯が動きました!

ここまで引っ張れるのは八重歯が歯の中で一番根っこが長い歯だからですね!

だから、特に八重歯は抜かないで保存できるケースが多いのです。

しかしまだ歯肉に埋まっていると思いますよね?

これは、実は歯がゆっくり引っ張り上げていくと、それにつられて骨と歯肉が勝手に出来上がってくるのです!(これを利用して骨、歯肉を作ってからインプラント治療をする場合もあるくらい)

なので、増えた部分をトリミングしていく方法を使えば問題ありません。

そうして、この時にワイヤーを除去しました!

次回は、この増えた部分の歯肉と骨を削除していくAPF(歯冠側延長術、クラウンレングス)を行なっていきます

詳しい手技に関しては、前々回のブログをご参照ください。

出血を伴う処置なので、術前、術後を示します

歯肉に埋まっていた歯がしっかり出てきましたね!

MTMでしっかり歯を動かしたぶんだけの歯肉と骨を整えていったので

磨きにくかったり、八重歯で見える箇所なのですが、おかしな歯の形にはならなそうです!

術後2週間後、歯肉が整ってきました!

そうしたら、フックを除去してファイバーコアという土台を立てて、

仮歯にしていきます。

実は、まだ歯が少し揺れる状態なんです。

これは、しっかり歯肉、骨が治ってくればこの揺れはおさまってきます。

それまでは仮歯で安静にしていきます。

もちろん、最終的な色、形は理想的なものに変えていきます!

こうして、一ヶ月前後、様子を見ていくのです!

 

今回はかなり歯肉に埋まっていた症例なので、時間はトータル4ヶ月ほどかかりましたが、簡単なケースは2〜3ヶ月で完了します!

ここまで埋まっていても、ちゃんと単独の歯として使えてしまうようになるのです!

次回は、本番のセラミックの歯が入っていく予定です。

 

全ては患者さんのために!

医療法人社団徹心会ハートフル歯科