今こそセルフケアを見直そう③ 〜予防検査による予防プランの提案とセルフケアの向上〜
こんにちは
ハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。
前回まででセルフケアによる口腔衛生状態の改善が感染症対策に必要であること、
プロケア(歯科衛生士のケア)以上にご自身でのセルフケアが重要であることについて
お話させていただきました。
今回は当院における予防検査による予防プランの提案と患者さん一人一人に合った
セルフケアグッズの選び方についてお話します。
当院ではお口の中のリスクを調べるためにL I O Nの多項目・短時間唾液検査システムS M Tを
導入しています。
従来の唾液検査はお口の中からプラークを検出し、培養器に入れて測定するなど4日ほど
必要をされていましたが、S M Tによる検査は洗口して出た唾液を試験紙に垂らし5分待つだけです。
それにより「むし歯菌」「酸性度」「緩衝能」「白血球」「タンパク質」「アンモニア」の6項目が
検出され、それぞれのリスクに合わせた予防計画が可能となります。
「むし歯菌」:むし歯菌が多いと、歯の表面に歯垢(プラーク)が付着しやすく、
歯の健康を損なうことが知られています。
「酸性度」:唾液の酸性度が高いと口腔内環境は酸性になり、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)
しやすいことが知られています
「緩衝能」:唾液には、むし歯菌や食物由来の酸を中和する機能(緩衝能)がありますが、
その働きが弱いと、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)しやすいことが知られています。
「白血球」:歯と歯肉の間で細菌や異物が増加すると、生体防御により唾液中の白血球が増加すること
が知られています
「タンパク質」:口腔内細菌や歯と歯肉の間にあるバイオフィルム(プラーク)の影響により唾液中の
タンパク質が多くなることが知られています
「アンモニア」:口腔内の細菌総数が多いと唾液中のアンモニアが多くなることが知られており、
口臭等の原因になると言われています
各項目によりリスクが検出され、それにより予防すべき点がわかる検査となっています。
むし歯でいえば、「むし歯菌」に問題があるのか、「酸性度」に問題があるのか、「白血球」に
問題があるのかで予防の仕方が変わってきます。
フッ素塗布やキシリトールガム、ハミガキペーストの種類、定期検診の間隔・・・。
何を基準にセルフケアに取り入れるのがいいのでしょうか?
「全部やる!」
予防にとってはすごくいいことだと思いますが、それをずっと続けていくことは可能ですか?
あなたにとって最善の予防がなんなのか?
予防検査を通じて最適な予防プランをご提案しております。
全ては患者様のために・・・
詳しくは当院歯科衛生士にお尋ねください。