歯周病はこれ抜きでは治らない!?④~コミュニケーション技法 PMI(Periodontal Motivational Interviewing) プロセスと戦略
こんにちは!ハートフル総合歯科グループ 歯科医師 小坂井竜也です。
前回までは、患者さんの行動を良い方向へ変えるコミュニケーション技法MIにおいての基本的精神についてお話していきました!
「患者さんを尊重し、受け入れて、共に良い方向へ歩んでいく姿勢」
一言でまとめると、このような医療者側の精神が大切になっていきます。
この前提において、実際のプロセスに移っていきましょう!
「患者さんの変わるという意思決定に至るまでの4つのプロセス」
MIにおけるゴールは意思決定にあります。そこに至るまでの患者さんの「変わるという意思決定に」は4つのプロセスがあります。そしてそれは独立せずに重なり合ってます!
1、関わる enganing
医療者と患者さんの間に助け合う絆と作業同盟が確立するプロセス。
患者さんとの信頼関係の構築ですね!受容と協働の精神が役に立ちそうです。
2、フォーカスする focusing
患者さんが話そうとしている話題を特定し、変化についての会話が特定の方向に向かうのを維持するプロセス。
歯周病で大切なもの、すなわちプラークコントロールに関心が向きます。方向づけのことですね。開かれた質問で患者さんに答えてもらうように話すようにできれば。
3、引き出す evoking
患者さんから変化へのモチベーションを引き出して表明してもらうプロセス。
自分でできるプラークコントトールの方向を考えてもらいましょう!これも患者さんに話してもらうようにしたいです。
4、計画する planning
患者さんが話しから変化へコミットメント(関わり方)を固め、具体的な行動計画を立てるプロセス。
具体的なプラークコントロール方法、たとえば時間や歯磨き方法、歯磨剤、フロス等話してもらう。
という段階を踏みます!
MIに特徴的な「できる限り患者さんから言葉を引き出す」という方向性が見て取れますね!
これは医療面接以外でのコミュニケーションでも大切なことになります。
人にアドバイスをする時や相談を受けるときにより効果を発揮するでしょう!
今回は、概念的でしたが、自分で噛み砕いて落とし込んで実践していけば確実に力になる方法です!
次回は、MIでは4つの精神、4つの受容の他に4つの戦略OARS+EPS(情報提供スキル)
がありますので、詳しく説明していきます。
全ては患者さんのために!