歯の移植〜下の親知らずを移植したケース⑵
こんにちは!ハートフル総合歯科グループ小坂井 竜也です。
前回のブログでは、歯の移植治療の当日の実際の流れまでお話ししました。
今回のブログでは、その後の治療や経過を追って説明していきます。
前回は親不知を移植しました。
糸やボンドで固定しているのですが、この糸を切るまでは3週間間をおき治癒を待ちます。
そして3週間後にチェックしたところ、やや歯の動きが少なくなっていて、治癒が徐々にみられてきました。
糸を切ってその一週間後、移植した歯の神経を取り、根っこを綺麗にしていきます。
根っこの治療をしていかないと、移植した歯の根っこが骨が出来る際の反応で吸収されてしまう恐れがあるからです。
そして、2回目の治療時に不思議な事がおこりました!
なんと、移植した歯の根っこの治療をした際、痛いという反応がありました!
これは、推測すると神経はすでにないので、歯を支えている歯根膜に痛みを感じる細胞があり、それが機能したという証拠です!
この歯は、移植歯として機能している!と、治療の成功の手ごたえを感じた瞬間でした!
そして炎症もなかったので根っこの治療を終えました!
この時点で大分歯の周りの骨が出来ていることがわかりました!
そしてその一週間後にボンド固定も外してチェックしたところ、歯の動揺もほとんどなくファイバーコアという土台をたてました。
ここまでで、1か月半たちました。
歯肉が整ってきたので、あとは骨が回復するのを待ちながら、他の虫歯治療に専念していきました!
そうして、移植後から3か月たち、移植した歯をチェックしましたがもう動揺はありませんでした。
後はかぶせ物をして治療を終え、現在にいたるまで2か月。問題は起きておりません。
そうして、全体のレントゲンをチェックしました。
この状態から
このように骨もかなり出来上がっており、状態は非常に良好といえるでしょう!
ただし、今後も経過を追う必要があるので予断なくチェックを続けていきます。
今回のケースは患者さんの年齢も若い事もありうまくいったケースとなりました。
このように、最悪2本失うケースを、結果として実質一本も失わない状態を構築することが出来たといえるでしょう。
歯を失いそうだけれども使える歯があればトライする価値はあります!
歯を失いそうでお困りの方は、お気軽にご相談ください。
全ては患者さんのために!