明けましておめでとうございます。

ハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。

昨年はエクストリュージョンにより保存できないと言われた歯をなんとか保存することができました。

該当する歯の状態、萌出している場所、隣の歯の状態、隣の歯の被せ物の種類により設計は異なるため、しっかりとした事前の診断と準備が必要になりますが、院内に在籍している歯科技工士とともに設計を相談しながら、患者様にはお口の中の状態を、画像をお見せしながら治療計画を立案しております。

以前のブログでもエクストリュージョンについて書かせていただきましたが、

https://heartful-konkan.com/blog/dr_noda/11930

歯茎の中に植っている歯根を引っ張り上げることで再利用しようという治療法です。

患者さんに治療法をご説明する上で例え話の一つとして利用しているのが童話「おおきなかぶ」。カブを引っ張る人が増えていけばカブは抜ける。本来歯が抜けてしまっては困りますが、しっかりした固定源を見つけて、効果的に歯根挺出が行える場所を診査により見つけます。

しかし、引っ張れる量にも限度があります。(歯根が短くなると胴長短足となり、噛み合わせた時に痛みを感じたり、歯の動揺、最悪の場合歯根破折の原因になります。)

保存不可能と診断された時の歯根の残存量、歯根の状態(ひびやむし歯の有無)、引っ張る固定源(隣在歯の状態)によっては保存がかなわない場合もありますので、もちろんすべての歯が救えるわけではありません。

写真は去年1年で治療させていただいたエクストリュージョンの患者さんの写真です。

 

ほんの一部ですが、この写真を見ても設計がそれぞれ違うのがわかるかと思います。

前歯で仮歯が必要とされる症例、根っこ2本を同時に引っ張る症例、ブリッジの仮歯を固定源に引っ張る症例・・・。患者様の生活状況に合わせて最適な治療プランを考えてご提供させていただいております。

歯がむし歯により保存できないと言われた方、すべての歯が救えるわけではありませんが、もしかしたらエクストリュージョンの方法により救える可能性があるかもしれません。

気になる方は是非ご相談させてください。

医療法人社団徹心会ハートフル歯科