こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

今回は前回からのブログの続きになります。

52才 女性

右上6番

<現病歴>

・歯髄の診査

冷水痛(-)、温熱痛(-)、電気診(-)

・根尖部歯周組織の診査

打診(±)、根尖部圧痛(+)

sinus tract(-)

プロービングdepth(3mm)

<診断名>
・歯髄の状態(Pulpal):

Previously treated(既根管治療済み歯)

・根尖歯周組織の状態(Apical):

Symptomatic apical periodontitis(症候性根尖性歯周炎)

<治療方針>
根管治療

右上6番において、銀歯と呼ばれる金属の被せ物と金属製の土台であるメタルコアを除去しました。

やはり、レントゲンで事前に確認したとおり、右上7番の銀歯の詰め物の下にむし歯があることがよく分かります。穴があいており、中からボソッとしたものが見えます。

ミラー越しに上から歯牙を見ています。

部分的に残存歯牙が少ないですね…

ラバーダム防湿を行うためには、クランプと呼ばれる爪の部分が除去時の状態の場合にはかからないために、隔壁を作成して歯を補強していきます。

ラバーダムがかかるようになりました!

無菌的環境下で根管治療を開始していきます。

ガッタパーチャと呼ばれる根管充填材を除去していきます。

口蓋根(P根)です。

3根管とも大まかなところは除去できましたね。

この患者様は口蓋根管(P根管)と分岐部付近に少し大きなパーフォレーションと呼ばれる偶発的穿孔が見られました。

通常の根管治療を行いながら、パーフォレーション部はMTAセメントにて封鎖しました。

やはり、この辺りの根管はパーフォレーションの頻度も少なくありません。

しかし、余程の大きなものでなければ塞ぐことは可能です。もちろん、長期的な予後観察が必須となります。

穴が空いているということは、普通の状態とは当然異なるからです。

感染経路になっていますから、的確な処置が必要になります。

トランスポーテーションの改善も最大限頑張って治療を試みました。

この後、数回の治療で根管充填から被せ物の治療まで一通り終えることができました。

お疲れ様でした(๑>◡<๑)

今日も一日頑張りましょう!

“すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科