どちらの歯を治せばいいの?②
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、前回からのブログの続きになります。
42才 女性
右下7番
<現病歴>
sinus tract(+)
・歯髄の診査(右下6・7番)
冷水痛(-)、温熱痛(-)、電気診(-)
→診断不能
・根尖部歯周組織の診査(右下6・7番)
打診(±)、根尖部圧痛(±)
プロービングdepth(3mm)
<診断名>
・歯髄の状態(Pulpal):
Previously treated
(既根管治療歯)
・根尖歯周組織の状態(Apical):
Symptomatic apical periodontitis
(症候性根尖性歯周炎)
<治療方針>
根管治療
右下7番において、赤い丸印がついている遠心部分に注目です。
反対側の近心部分と比較して、歯肉縁下にまで被せ物が構成されていることが分かります。
このような場所は唾液や血液などの侵入が起こりやすい不潔域となる可能性があります。
実際に冠を除去したところです。
セメントなどの付着があること、歯肉縁下であることも容易に観察することができます。
ファイバーコアによる土台を除去して隔壁を作成しました。
根管治療中におけるラバーダム防湿によって無菌的治療を実践するためには、このようなケースの場合、特に隔壁作成は必要不可欠な処置となります。
過去に根管に充填されていたガッタパーチャを一部除去したところです。
2回目の根管治療です。
前回において、一部ガッタパーチャを除去するところまで行いました。
すると、既にsinus tractと呼ばれる瘻孔が消失しています。
原因歯と診断したところは間違っていなかったみたいです٩( ᐛ )و
仮封除去後です。
前回時に除去できなかった根管壁にこびりついたガッタパーチャを一掃していきます。
近心根(MBとML)です。
遠心根です。
3根管ともかなりキレイになりましたね♪( ´▽`)
根管に消毒のお薬を入れて根管貼薬しました。
順調に根管治療が進んでいると思います。
次回以降も治療の続きを解説していきたいと思います。
お楽しみに(๑>◡<๑)
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹