CTの有用性について(見落とされた根管)
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、「CTの有用性」について書きたいと思います。
ハートフル歯科では、根管治療における診断ツールとしてCTを有効的に活用するようにしております。
歯科用CTの最大の特徴として、“見落とされている根管”の発見があります。
こちらに一つ症例を挙げたいと思います。
患歯は上顎右側第一小臼歯です。
上顎第一小臼歯は通常、単根性のものと頬側と舌側の二根に分かれた二根性のものがあると言われております。臨床的によく遭遇するのは2根2根管性のものが多いのではないかと思います。但し、X線で根管の形態が分かりにくく、かつ歯根幅径が歯冠幅径に近い場合には3根の可能性が高いと言われております。
正直、私は見たことがありません…
この症例は根管治療を数回行うも、根尖付近を押すと痛いという症状がなかなか改善されないというものでした。
どうにもX線で根管の形態が分かりにくい。
そこで見落としている3根管目があるのではないかとCT撮影から画像診断を行ってみると、なんと、やはり3根管目があるではないですか…
横断面像より、2根管あることが確認できます。
3根管目の出現です!
根の先に病変があるのがはっきりと分かります。このように見落とされた根管の発見により、根尖病変の治癒の迅速化につながり、早期の症状改善へと進んでいくことでしょう。
※根管治療において、痛みの原因や根管の位置がマイクロスコープで見ても、よく分からない時にCT撮影をします。
当院では外部から根の形態や根管の位置や曲がり方、方向など知るために必要に応じて説明して、必要に応じてCT撮影を行なっております。
最後に繰り返しになりますが、、、
①唾液の侵入を防止するラバーダム
②根の外形が分かる歯科用CT
③根の内面を見ることができるマイクロスコープ
これらが根管治療における必須事項になることは明白と言えるのではないでしょうか?
ハートフル歯科では、「自分の受けたい医療」という考えがあるからこそ欧米の根管治療専門医レベルの設備を整え、日々真摯に正しい医療を行うように努めております。
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹