こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

根尖病変が認められるということは被せてあったり、詰めてある歯の内部が腐敗していることを意味しています。これを放置すれば根尖病変が大きくなることはもちろん、歯の内部から虫歯が進行してしまい、気がついた時には歯が保存できなくなることがあります。従って、痛みや歯肉の腫れがなかったとしても、根尖病変のある歯は根管治療を正しくやり直す必要があると言えます。どうしても大きな根尖病変を見ると抜歯を考えてしまいますが、実はこのようなデータがあります。

50% 歯根肉芽腫

35% 根尖歯周膿瘍

15% 歯根嚢胞

実際のところ、歯根嚢胞の場合は病理組織を確認しないと分からないそうです。

治癒が悪い原因は根尖孔外のバイオフィルムや側枝、破折であることが関係していることが多いと考えられています。

根尖性歯周炎は一般的には根管内の原因除去と適切で確実な根管治療を行えば治癒へと向かうと言われています。しかし、大きな根尖病変を有するような難治性の根尖性歯周炎の場合は第一選択でもある非外科的根管治療のみでは治癒に至らない症例もあることは事実です。そのような場合は外科的根管治療が併用されます。ところが、根管治療の技術や治療用器材の進歩により抜歯と宣告されていた症例でも保存ができるようになったのではないかと感じています。

今回の患者様は、他院で大きな根尖病変があるということでマイクロスコープが備わっている歯科医院を勧められたそうです。

33才 男性

術前レントゲン写真です。左上2番において大きな根尖病変が認められますね。

ファイル試適です。

レントゲン上にて根の長さの確認をしています。

根管充填後です。

スムーズに治療も進行して早めに終われました。

お疲れ様でした( ^∀^)

無事に終わって良かったですね。しかし、今後の経過観察が非常に重要です。

レントゲン写真の比較によって現状を把握したり、未来を予測していきます。

その歯がどのような予後経過になっているかは、今後の治療にも大いに役立つ有用な情報となります。

今日も一日頑張りましょう!

“すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科