こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

噛んだ時に歯が痛む場合は、根尖性歯周炎の可能性が高いと言われています。根尖性歯周炎とは、歯の根の先端(根尖)が炎症を起こしている病気です。根尖性歯周炎は、むし歯の進行により、歯の根まで細菌が達して増加することで症状が出る病気になります。根尖性歯周炎を放置すると、歯の根の部分に膿が溜まり、歯の根尖部分の歯肉が腫れてしまいます。

今回の患者様は他院で根管治療中でしたが、回数を重ねても歯肉の腫れが引かずに抜歯を検討するように宣告されたそうです。当院に来院した時は、何とか歯を保存できないかと相談に来られました。なぜ、このような状態が起こるのでしょうか?歯の根の中は硬い歯の組織に囲まれており、歯の神経が死んでしまうと血液が流れなくなります。そして、白血球などの免疫機能が働かなくなってしまうことで、細菌を歯の根の外へ出す力がなくなってしまいます。

そのため、歯の神経が入っていた空洞になっている歯髄腔が細菌に感染して、歯の中と唯一つながっている根の先の根尖から細菌や毒素を出します。この毒素や細菌が歯の周りの歯周組織に炎症を起こし、根尖性歯周炎となるというわけです。

根尖性歯周炎の症状としては、以下のようなものが挙げられます。

①噛むと痛い

②レントゲン上で歯の根尖付近に黒い影を認める(レントゲン透過像)

→根尖付近の骨が溶けている状態

③歯肉が腫れる

④歯肉におできのようなものができる(sinus tract=フィステルとも呼ばれます)

⑤顔面の腫れ

ご安心ください!

歯の根の状態にもよりますが、適切な基本コンセプトに基づいた根管治療を行うことで根の病気を治すことができます。前医ではラバーダム防湿下では根管治療を行なっていなかったそうです。患者様に状況を説明して、正しい治療を行うことをおすすめしました。

2回目の根管治療では、歯肉の腫れも引いてくれました。

その後、順調に治療も進み、無事に根管治療を終えることができました。

33才 男性

術前レントゲン写真です。

根管形成後です。

根管充填後です。

お疲れ様でした(๑>◡<๑)

今日も一日頑張りましょう!

“すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科