こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

今日はこんな話です。

「歯の痛みがあるのにどの歯が痛いか分からない」と患者様の問診で言われることがあります。歯の痛みの原因として考えられることは何でしょうか?むし歯、歯周病の急性化、根の先の炎症、歯の破折などが挙げられます。痛みの種類や程度も様々です。何もしていなくても痛い、冷たいものがしみる、温かいもので痛い、歯磨き時に痛い、噛むと痛いなどあります。

痛みが強く急性炎症の状態では、まさにどの歯が痛いか分からなくなると言われています。
これは、歯の痛みは放散性が強いために、原因歯の周囲まで痛みを感じることがあるからなのです。今回の症例は、最初に急患で来院された時には右上4番のインレーと呼ばれる銀歯が入っている歯が痛いと患者様は仰っていました。私には隣のセラミックインレーが入っている5番が怪しいと感じました。レントゲン上でもむし歯や詰め物の不適は確認できませんでしたが、かなり神経近くまで処置されていると感じました。以前の治療が数年前でむし歯も深かったことが予想されます。しかし、患歯の特定が困難であったため、一度投薬して一週間程度経過観察させていただきました。待機的診断ですね。2回目の来院時には、患者様から先生が予想していただいた患歯が痛いということが分かりましたと教えていただきました。再度、診査してみると今度は確実にこの歯だけ痛みを感じていました。きっと神経が炎症を起こしてしまったんですね。歯の痛みは左右どちらか分からないことはほとんどありませんが、上下や前後の場合は分からなくなることはよくあります。

これは、上顎の歯の痛みは顔面の知覚を脳に伝える脳神経である三叉神経の2番目の枝(上顎神経)によって伝えられます。下顎の歯の痛みは三叉神経の3番目の枝(下顎神経)によって伝えられるからです。同一神経から伝達される情報を脳が正確に判断できないことがあるというわけです。そのために状況によっては、どの歯が痛いかを診断することが困難である場合があります。今回の場合は、何とか患歯の特定ができて良かったです♪( ´▽`)

早速、右上5番の感染した神経を除去する根管治療を行いました。次回時には痛みもすっかりなくなり、患者様も落ち着いておられました。

50才 女性

術前の口腔内写真です。

術前のレントゲン写真です。

赤い部分が神経です。神経の入り口を黄色の矢印が指しています。

最初の画像と比較して見ていただくと、セラミックインレーが神経ギリギリまできていることが分かりますよね。

ラバーダム防湿下における根管口明示です。

根管充填後です。

治療も無事終わって本当に良かったです( ^∀^)

今日も一日頑張りましょう!

“すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科