こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

 

今回は、、、

「根管開放」です。

読んで字のとおり、オープンな状態。

仮封(仮のフタ)を外してある状態のことです。

このような経験はありますでしょうか?

根管治療後から次回のアポイントまでの間、

特に治療直後に猛烈な痛みが起こり、痛くてどうしようもない、、、

急患で来院されることあると思います。

その場合に応急処置として、根管開放による処置を行うことがあります。

日本では珍しくない処置です。

私も先輩から教わった処置になります。

日本では患者様の痛みを少しでも軽減しようと根管開放を行います。

でも、実はこの処置は欧米においては

このような開放する処置は禁忌とされているのです。

AAE(米国歯内療法学会)では、下記のように記載しております。

翌日までならばOKとありますが、やはり長期間の根管開放は良くないとあります。

そこで、ハートフル歯科では、翌日になるべく来院をお願いしております。

そもそも、なぜ根管開放を行うのか??

「もう少し詳しく聞かせてくれるー」

「どういうことー?」

そんな声が聞こえてきますね。

根管開放とは根の先に膿が溜まっている場合、

あえて仮のフタをせず根管口部を開放したままの状態で次の診察まで置いておき、

膿が出ていないことを確認してからフタをする治療法です。

根の先に膿が溜まるとその膿はどこかに出ようとして

内圧が高まり周りの組織を圧迫します。

その場合、非常に痛みを感じるため、

開放状態をつくり、内圧を弱めて排膿させます。

排膿して内圧が弱くなるため、

患者様も今の痛みの状態よりも楽になるため、

痛みの緩和を目的として、この処置は行われるのです。

問題点としては、根管が露出されるので口腔内の細菌が中に侵入してきます。

当然、長い時間の開放状態は予後の悪化をまねく恐れがあることは明白と言えます。

次回は、実際の症例についてお話していきます。

 

“すべては患者様の笑顔のために”

 

今後ともよろしくお願い致します。

 

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科