こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

 

今回は、「根管治療の予後について」をテーマに書きたいと思います。

まず最初に、根管治療の成功と失敗とは何でしょうか?

私たちは該当する歯牙の口腔内状態とレントゲン写真、患者様の自覚症状によって判断します。

痛みや腫れ、sinus tractと呼ばれる瘻孔の消失。

根の先に黒い影があるのか、ないのかなど、、、

術前レントゲン写真に写っていた根の先の黒い影が小さくなってきたか、

もしくは大きくなってしまったのかといったところで判断していくことになります。

当然、何もないことが成功していると考えます。

もちろん、そこに至るまでにはある程度の期間、時間による経過観察が必要になることは

お分かりいただけると思います。

<根尖病変がない神経を初めて除去した治療>

51才 女性

歯に穴があいている。

冷たいもの、熱いもの、噛んだ時の痛みがあると言うことで受診されました。

各種診査を行い診断したところ、神経の炎症が強くて根の先にも炎症の波及があると診断しました。

治療は感染している神経除去が必要となり、根管治療を行うことにしました。

 

患者様の大切な歯と時間を守るという観点から状態が軽症な時にラバーダムと呼ばれる基本コンセプトを遵守して、

マイクロスコープのような根管内部をしっかりと確認できる顕微鏡により治療を行うことが、とても重要になります。

軽症時に治療を行えば、細菌が除去しやすいために成功率が上がると言われています。

再治療の場合、細菌自体も粘り強くなり、除去がしづらくなります。

根の先に黒い影があるような場合は、状態の進行が考えられます。

当然、側枝と呼ばれるような場所にも細菌が入り込み、予後も悪いことが考えられます。

それでは、当院で行った根管治療後の経過をご覧下さい。

<術前>

神経に達する大きなむし歯が確認できます。

<ファイル試適>

根の長さをレントゲンにて確認します。

<根管充填後>

根の先までしっかりと根管充填を終えることができました。

<3ヶ月後>

術後3ヶ月が経過しました。

現在は痛みもなく、歯に穴があいていたところもきちんと修復され土台と被せ物まで終了しております。

咬合痛もなく、経過順調です。

<6ヶ月後>

術後6ヶ月が経過しました。

順調に経過していると思います。

一般的に最初の神経除去治療は基本コンセプトを遵守した根管治療を行うことで、

成功率が90%と言われています。

このような時期にしっかりと治すことが、とても大切になります。

 

今日も一日頑張りましょう!

 

“すべては患者様の笑顔のために”

 

今後ともよろしくお願い致します。

 

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科