こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

 

今回のテーマは、、、

「根管拡大形成(ニッケルチタンファイル)」

根管拡大形成?

何ですか、それ〜??

ってな感じですよね、すいません。

今回は私たちが日常的にどのようなことをしているかを

少しでも知っていただければと思います。

専門的な話になりますが、ごめんなさい(´ω`)

根管拡大形成とは分かりやすく言うと、

根管内をヤスリのような器具で根管壁などについている感染物質を除去することです。

皆様、根管治療の目的は覚えていますか?

根管内の細菌及び起炎物質を可及的に除去することです。

根管の拡大形成には二つの意義があります。

一つは根管の機械的拡大による細菌除去です。

次に根管洗浄、根管貼薬、根管充填が効率よく行われるための

器作り、環境作りになります。

 

私は日々の臨床の中で根管拡大形成にはニッケルチタンファイルを使用します。

特に抜髄根管にはよく使います。

ニッケルチタンファイルは機械が定められた回転数やトルクを設定して自動的に行います。

手用ファイルと違い、機械的に行ってくれるためラクです

♪( ´θ`)

ニッケルチタンファイルの形成法には、2種類の方法があります。

クラウンダウン法とシングル(フル)レングス法になります。

私はクラウンダウン法で行っていましたが、

最近は多くの使いやすいファイルが登場してきたので、

シングルレングス法で行うようにもしています。

今回は、クラウンダウン法についての内容です。

ところで、その前に一つ説明させて下さい!!

ニッケルチタンファイルを使用する前に「グライドパス」と呼ばれる作業が必要になります。

グライドパスは、6〜8、10号などの番手の小さいステンレス-スチールファイルによって根の先まで開ける穿通を終えたら、その後15号まで拡大してニッケルチタンファイルによる拡大がスムーズに行えるように根管の拡大形成を行います。

この作業を予備拡大、グライドパスと呼びます。

ニッケルチタンファイルは無理な力がかかると折れるリスクがあります。

グライドパスはニッケルチタンファイルにかかる負担を軽減することでファイル破折やレッジ形成などの予防を図ることが目的になります。

 

それでは、ニッケルチタンファイルのクラウンダウン法について

説明していきます。

                  <クラウンダウン法>

※#はファイル号数、.04や.06はファイルのテーパーを表しています。

 

クラウンダウン法は、歯冠側(クラウン)から下方へ(ダウン)切削を進める方法になります。

シングルレングス法は、通常の手用ファイルと同じで番手の小さいものから順次拡大していく方法です。

私がクラウンダウン法を用いる理由は、ファイルの破折リスクが低いことにあります。

どういうことかと言いますと、クラウンダウン法の場合には

ファイルの大きい番手から進めるため、中央部付近が常に根管壁に接触し切削を行います。

ファイルの先端は根管壁とは接触せずに宙に浮いたような状態にあります。

そのため、ファイルの先端が根管に食い込むことによって生じる破折が少なくなるのです。

シングルレングス法は逆に常にファイルの先端付近が根管壁に接触して拡大を行うため、ファイル先端にかかる負担は大きくなり、破折リスクは高まる恐れがあります。

しかし、クラウンダウン法とは違い形成は滑らかなキレイな形になります。

専門医の先生方はこちらで行っている話をよく聞きます。

ファイルの特性を理解して操作を行えば、どちらで行っても問題ないと思います。

私は少しでもリスクの低い方を選択しているだけですww

但し、曲がっている根管などには追随しにくいというデメリットがあります。

使い分けが大事かもしれませんね、、、

 

いかがでしたでしょうか?

参考になりましたでしょうか??

専門的で分かりにくかったら、すいません。

少しでも皆様の知識のお役に立てれば幸いです。

 

今日も一日頑張りましょう!

 

“すべては患者様の笑顔のために”

 

今後ともよろしくお願い致します。

 

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科