右下6番感染根管治療-歯が欠けて、歯肉に膿の袋が現れたら-
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
55才 女性
右下6番 感染根管治療
<主訴>
右下6番において、1ヶ月程前食事中に歯が欠けてしまい、
他院にて応急処置を行ってもらったが、最近になって歯肉が腫れて
違和感を感じるようになった。
神経が死んで根の先に膿がたまっているため、根管治療の必要性を他院にて言われた。
<現病歴>
sinus tract(+)
・歯髄の診査
冷水痛(-)、温熱痛(-)、電気診(-)
・根尖部歯周組織の診査
打診(+)、根尖部圧痛(+)
プロービングdepth(2mm)
<診断名>
・歯髄の状態(Pulpal):
Pulp necrosis
(歯髄壊死)
・根尖歯周組織の状態(Apical):
Symptomatic apical periodontitis
(症候性根尖性歯周炎)
<治療方針>
根管治療
<術前口腔内写真>
右下6番において、根尖側歯肉に腫れが認められます。
sinus tract(膿の袋)ですね…
近心部分が欠けたみたいですね。
コンポジットレジンで処置されています。
<術前レントゲン写真>
欠けて埋めてる部分が神経の入り口付近にて近接してます。
そこから感染して、歯髄壊死へと至ったのではないかと推測されます。
コンポジットレジンと残っている金属を除去すると、遠心部分にもむし歯があります。
むし歯によって根管口部が見えづらくなっています。
遠心部分のDB(遠心頬側)根は、むし歯からの防御のような形で
入り口である根管口がやや石灰化して根管口明示しづらくなっていました。
でも、ご安心下さい!
マイクロスコープを使用して、きちんと見つけて根管口を明示していきますよ。
きれいに4根管の拡大・形成ができました。
細かいところは微調整していきます。
2回目の根管治療です。
sinus tractが消失しました。
原因となる感染源の根管の清掃・消毒が効いたみたいです。
ファイル試適を行い、根の長さをレントゲン上でも確認します。
ファイル試適は、ケースバイケースで行っております。
長さの確認をEMR(電気根管長測定器)で行い、
さらに確認が必要な場合にレントゲン撮影を行います。
3回目の根管治療です。
歯の状態、根管の状態も良かったので根管充填を行いました。
4根管しっかりと根管充填できました。
次回は、ファイバーコアによる支台築造とセラミック治療になります。
お疲れ様でした。
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹