被せ物が外れたら、再根管治療が必要でした…
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、「被せ物が外れたら、再根管治療が必要でした…」になります。
歯科医院を訪れる代表的な動機の一つに“脱離”という主訴がありますよね。
その中でも、よくあるパターンが過去に根管治療を受けている根管治療済み歯による被せ物脱離があります。
ウン十年前?といった患者様本人も覚えていないようなことがあります。
患者様の口腔内でよく頑張ってくれた歯ではありますが、大半の脱離した歯の中はむし歯になっています。
根尖に病変がなくても、むし歯であれば一からやり直すことがベストであると患者様には説明させていただいて治療を行うようにしております。
症例です。
40才 女性
左上5番
昔に他院にて根管治療した歯において、左上5番の被せ物が脱離しました。
術前におけるレントゲン写真です。
根管充填材が疎な感じですが、根尖病変は認められません。
術前口腔内写真です。
根管内はむし歯によって侵されている状態で、
中はボソボソしていますね( ´Д`)y━・~~
この状態は患者様にモニターを通して確認していただきました。
脱離したクラウンです。
やはり、だいぶ汚れていますよね…
感染しているガッタパーチャを除去していきます。
だいぶとれましたねー
ほとんど除去できました。
根管内から出血していますね…
もう少しキレイにしていきます。
根管内に根管貼薬としてビタペックスを入れました。根管内の消毒を施していきます。
ここで根管貼薬の目的について書いておきますね。抜髄根管では、歯髄切断部の鎮痛消炎と髄室及び根管壁の感染防止が、感染根管では髄室及び根管内の無菌化が重要となる。ファイルを用いた機械的清掃や薬液による化学的清掃によって根管内の環境は改善されるが、象牙細管の深部や側枝、イスムスなどの複雑な根管形態では、その効果も十分得られず、完全な無菌化は困難である。そこで、それらの不備を補い、かつ持続的な消毒効果や良好な根尖創傷治癒を得る目的のために行われるのが、根管貼薬なのです。
この患者様もこの後無事に根管治療も終わり、被せ物までしっかりと装着してメインテナンスに通院していただいております。
お疲れ様でした♪(´ε` )
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹