左上1番感染根管治療-歯肉が腫れて痛い-
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、感染根管における治療症例です。
術前の動画になります。
被せ物と土台を除去してガッタパーチャまで除去したところです。
44才 女性
左上1番 感染根管治療
<主訴>
2ヶ月前から左上1番の根尖部歯肉に腫れと違和感あり。
しばらく様子を見ていたが、数日前から痛みが強くなったため、当院を再受診。
<現病歴>
左上1番根尖部透過像(病変)あり
sinus tract(-)
・歯髄の診査
冷水痛(-)、温熱痛(-)、電気診(-)
・根尖部歯周組織の診査
打診(+)、根尖部圧痛(+)
プロービングdepth(2mm)
<診断名>
・歯髄の状態(Pulpal):
Previously treated
(既根管治療歯)
・根尖歯周組織の状態(Apical):
Symptomatic apical periodontitis
(症候性根尖性歯周炎)
<治療方針>
根管治療
それでは、実際の治療を診ていきましょう!
まず最初に2枚の術前レントゲン写真をご覧下さい!!
レントゲンの撮影方向における角度が違うと、見えないものが見えるというお話です。
1枚目です。
左上1番を見てみると、被せ物と土台のスクリューが確認できます。
過去に根管治療が行われている既根管治療歯です。
また、このレントゲン画像からは根尖部に透過像を確認することはできません。
根尖部透過像は根の病気を表します。
2枚目です。
撮影角度を変えたレントゲン写真です。
黄色丸印を見て下さい!
根の先に黒い影が見えると思います。
根尖部透過像、つまり根尖病変です。
痛みや腫れの原因はココにあると推測できますね。
1枚目で見えなかったものが、2枚目ではハッキリと確認できましたね。
歯科において、正確な診断するためにはレントゲンは非常に重要なのです。
たまにレントゲンを拒否される患者様がいらっしゃいますが、病気を特定して正しい治療を行うために必要であるということをご理解いただけると治療も円滑に進みます。
いつもありがとうございます♪( ´▽`)
根管治療2回目です。
歯肉の腫れも引いて、sinus tract(瘻孔)もなくなりました。
治療経過は順調ですね。
根尖部の排膿もなくなっています。
根管充填を行っていきます!
左上1番根管充填後です。
根尖までしっかりと充填できました。
但し、根尖病変がありましたので
今後の予定としては注意深く経過観察を行う必要があります。
次回はファイバーコアにて支台築造を行い、セラミックの被せ物を入れる予定です。
術前の仮歯の状態です。
予定通りセラミック治療を行いました。
1 Day Treatmentにて即日治療になります。
セット後です。
キレイに入りましたね。
右隣のブリッジもいづれやり変えたいとのことで色は患者様の希望もあり少し白いものを用意しました。
形態は右上1番の形態に合わせるとバランスが崩れるとのことを技工士さんと話し合い、
歯と歯の間が少し隙間があくことを患者様にお伝えして了承していただきました。
無事終了です!
お疲れ様でした♪( ´▽`)
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹