根管治療の診査について
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、、、
「歯髄診査」です。
歯髄=神経のことを指します。
まず最初に、患者様の気になるところからお話します。歯髄を保存できるかどうかをどのようにして判断するのか??
実は歯髄を保存できるかを診断するためには、本当のところは歯髄の血流をみて判断しなければいけないと言われています。
どういうことかと言いますと、歯髄に血流があれば保存可能です。反対に血流がなければ保存不可能です。
しかし、現実はそんなに簡単にいかないのです。
現状では歯髄の血流をみる検査法が高価なため、臨床の現場で行うことは難しいのです(。´Д⊂) ウワァァァン!!
えっ?どうすればいいの??
答えは、、、
いくつかの診査を行い、神経の反応をみて総合的に診断します。
それによって、神経の反応から歯髄が保存できると診断された場合、生活歯髄療法を行います。
歯髄が保存できないと診断された場合、根管治療が適応となります。
診査に入る前に、まずはここから…
・問診(痛みの既往など)と口腔内所見
①自発痛の有無を確認します。
②視診
むし歯やクラック(歯のひび)、
詰め物や被せ物の適合状態などを確認します。
・レントゲン所見
根管数や根管の形状、
根尖部病変の大きさなどを確認します。
次に歯の診査へ移ります。
診査は大きく分けて2つになります。
歯髄の診査と根尖部歯周組織の診査です。
今後、各項目をそれぞれ時間かけて説明していく予定です。
順番は私の気の向くままに…(笑)
(1)歯髄の診査
①電気的歯髄診(EPT)
②冷温診(Cold)
③温熱診(Hot)
(2)根尖部歯周組織の診査
①打診(Percussion)
②触診(Palpation)
③プロービング
今回のまとめです。
初診の患者様には、診査を行い「診断」をします。
そして、診断名をつけます。
しかし、「症状」と「診査結果」が不一致することがあります。
つまり、矛盾が生じることがあります。
神経治療を行うことは、その歯の命を断つことになります。
常に、慎重に行っております。
「症状」と「診査結果」の整合性がとれない場合は、時間をおいてからもう一度、症状の確認と診査を行います。
そして、診断名がついて初めて治療計画を立てます。この一連の流れをもって、初めて治療開始となります。
何でもかんでも神経治療は行いません。しかし、神経治療をしないと痛みがとれないこともあります。放置はダメです。
正しい診査、診断から患者様の歯を救う=将来に渡って自分の歯で食事ができるように!
歯を抜かずにすむように!
そういう診査・診断・治療計画を立てていきたいと常々思っています。
次回、症例を挙げて説明していきます。
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹