こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

 

今回は、、、

「フレアアップ」について書きたいと思います。

フレアアップ??

何ですか、それって感じですよね。

フレアアップ(flare up)とは、

フレア(flare)と炎がゆらめくことで、

そこからフレア・アップとは病気などが一時的に悪くなることを指します。

治療する前にはまったく痛まなかったか、もしくは少しの痛みであったものが、

治療を受けた途端に急に腫れたり痛み出したりすることをフレアアップと言います。

 

根管治療の教科書にも「フレアアップ」について書かかれています。

しかし、歯科医師には、忘れられがちな歯科用語です。

 

「フレアアップ」に関する症例を紹介します。

33才 男性

左下6番

この患者様は他院にて根管治療を行っておりましたが、当院に転院されてきた患者様です。

近心根(黄色丸部分)に根尖病変が確認できますが、自覚症状はありませんでした。

一回目の感染根管治療をいつも通りに行いました。

ところが翌日、患者様から急患の電話がかかってきました。

内容は「痛くて腫れている」というものでした。

早速、患者様の様子を聞かせていただくと、

『昨日はどのような治療をしたんですか?

一体、私に何が起こったんですか??』

痛みと腫れで困っていると、、、

口腔内を確認すると、急患で再来した患者様の歯肉は腫れ上がっている。

何にも思い当たる節がない、、、

これがフレアアップです。

患者様のお気持ちとしては、

「えっ、治療したのになぜ痛くなるの?」と思われますよね。

なぜ痛みや腫れが生じたのでしょうか?

レントゲンより、この患者様は他院にて根管治療を行っていましたが、

当院に来院時には仮封(フタ)がされていない状態でした。

根管治療を行っている歯の中は汚れていて多くの細菌が繁殖している状態です。

この患者様の場合は仮封がされておらず、さらに根管内が汚れていることが想像できます。

根管治療は当然、根管内の汚れや細菌を除去していきます。

根っこの先までキレイにするために、根の先の組織を触ることになります。

その刺激によって炎症が急性化することがあります。

また、根管洗浄による化学的刺激、患者様の体調による免疫の低下などが理由として挙げられます。

細菌学的刺激や物理的・化学的刺激あるいは免疫学的要因などが複合して生じると考えられています。

対処法としては症状の程度にもよりますが、根管内をしっかりと洗浄し、

排膿がある場合はそれを促します。

投薬として腫れ止めの抗生剤と鎮痛剤の処方を行うことが多いです。

とても不安に感じられると思いますが、

適切に対処し治療を続けることで何も問題なく完治します。

私もこのような経験を踏まえて、他のドクターとも知識を共有して

丁寧な治療を心がけるように努めております。

ご不明な点や気になることがあれば、お気軽に担当ドクターまでご相談下さい!

 

“すべては患者様の笑顔のために”

 

今後ともよろしくお願い致します。

 

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科