根管治療と痛み③
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、引き続き前回からの続きです。
「根管治療と痛みについて」
別のケースを考えてみましょう!
2.「治療前は痛みがなかったのに、
根管治療を始めたら痛みが出てしまった…」
このようなケースもよく患者さんから聞きます。
根管治療を行うと、治療後痛みがでることがあります。
これは、細菌性の炎症による痛みとは違います。
根の先に刺激が加わるために、一過性の術後疼痛が起こることがあります。
3日程度で落ち着くと言われています。
もし、それ以上痛みが続く場合は、細菌感染の可能性があります。
また、根の先に病気が認められるが、
痛みがなく被せ物が外れて来院される場合があると思います。
その場合に恐らく根の病気があるため根管治療を行うことになるでしょう。
(最近、根管治療を終えたばかりの場合は除外します。)
ところが、治療前まで痛みがなかったのに、
根管治療後から痛みがでてしまうことがあります。
これは、根の先の病気が慢性的に移行していたが、
根の先の病気(膿み)を出すために治療上刺激が加わったことで急性化してしまい、
痛みがでてしまっていると考えられます。
根管治療と投薬を行いながら、時間の経過とともに落ち着いていくことでしょう。
痛みが長引く場合は、根の中に細菌が入り込んでいると考えられます。
根管治療を行う場合は、無菌的環境下で行うべきであり、
ラバーダム防湿が必須なのです!
根管に細菌を持ち込むような治療は避けるべきと言えるでしょう。
細菌はほとんどが栄養がなくなると活動できなくなります。
栄養源には、取り残された神経や隠れた根管などが見落とされていることがあります。
栄養源があると細菌の増殖も起こるため、栄養の供給をしっかりと根管清掃を行うことで断ちます。
別の見方をすれば、神経が残っていても細菌がいなければ炎症は起こりません。
結論として、
「根の中に唾液を入れない」
=「唾液の中の細菌を入れない」ように
ラバーダム防湿を徹底することが大切です。
細菌の侵入を防ぎ、後々痛みが出ない根管治療を行うためには、
「マイクロスコープよりもラバーダム防湿です」
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹