歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ、apicoectomy)とは
こんにちは。
東京都 三鷹市 ハートフル歯科医院、武蔵野市 ハートフルデンタルクリニック、三鷹ハートフル小児歯科医院、三鷹ハートフル矯正歯科医院 歯科医師 井上貴史です。
いつもありがとうございます。
今回は、なるべく歯の根(歯根)を保存するための治療について書きたいと思います。前回のブログの外科的歯内療法の続きの歯根端切除術の適応症と禁忌症です。
前回の外科的歯内療法について書かせて頂きましたブログはこちらになります。http://www.88e7.jp/blog/2019/10/post-315-704190.html よろしければご査収下さいませ。
歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ、apicoectomy)とは口腔外科手術の一つです。外科的歯内療法とも呼ばれます。根の治療(根管治療)の予後がよくない場合(1根に限局した根尖病巣など)などに行う手術です。歯の根の先(根尖)を切除することと同時に根尖病巣も除去し、その後切除した根尖の面に封鎖性の高い材料を積めます。これを逆根管充填と呼びます。
歯根端切除術の適応症は、こちらです。
①根の先の病巣(根尖病巣)があり根管治療後の予後が悪い症例
②根尖病巣がある歯で、根尖部まで根管拡大、形成が不可能な症例
③根管充填剤が根尖部まで多量に流出している、あるいは破折器具が残存している症例
④ポストやコアなど人工物により十分な根管充填ができず根尖病巣が形成されている症例
⑤歯根嚢胞が存在する症例
歯根端切除術の禁忌症は、こちらです。
①歯周病により歯の周りの骨(歯槽骨)が著しく失っていて、動揺のある症例
②根尖切除により、歯根の短小化が著しくなる症例
③上顎洞や下顎管(神経)に近接している症例
以上と言われています。
なるべく歯を保存するために適応症例の場合は歯根端切除術を行うことがあります。ご不明な点は適応症などもありますので担当の歯科医師までお聞き頂ければと思います。
次回は、実際の歯根端切除術を行ったケースを紹介できたらと思います。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
井上貴史