みなさんこんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮です

 

今回は歯牙移植症例集2024の第3弾をお送りしています

今回お送りする歯牙移植は埋伏歯を移植歯とする歯牙移植法です

 

歯の移植は親知らずや埋伏歯を利用した場合

保険適応になることが多く歯を失ったときに提案される治療法

・ブリッジ

・入れ歯

・インプラント

の3つに並ぶ治療法です

インプラント治療は保険適応外となるため

・ブリッジ

・入れ歯

・歯の移植

が保険でできる3つの治療法となります

 

しかし

ブリッジは欠損となる場所の両隣にしっかりとした歯がなければ

選択することができません

例えば一番奥の7番と呼ばれる歯が保存できなくなった場合

その奥に歯がないのでブリッジを選択することができません

(親知らずがまっすぐ生えている場合⑧7⑥としてブリッジをすることはできますが

磨きにくいことから虫歯の再発率が高いためあまり推奨しません)

 

また入れ歯の場合

複数歯の欠損の場合は入れることはあっても一番奥1本失ったときには

入れ歯の着脱や噛み心地の悪さから1本の入れ歯を入れることは現実的ではないため

結果として欠損のままになってしまい

手前の歯への負担増となってしまいます。

 

今回の患者さんは右下の7番目の歯が保存不可能となり

抜歯宣告をされていた30代の患者さん

保存不可能な歯の奥に歯がなくブリッジはできそうにありません

また30代という若さや一本欠損という状態から入れ歯を入れるという選択肢も

現実的ではありません

 

普段なら萌出した親知らずを探し移植歯として使えないかを検討するのですが

この患者さんに残っている親知らずは左下の埋伏歯のみ

 

保存不可能歯の手前の歯も神経治療済みの歯のため

ここへの負担が上がってしまうと抜歯になってしまう恐れもあります

 

埋伏歯を使用した歯の移植はリスクもあるためそこも考えなければなりませんが

今回はそのリスクも含めて患者さんに説明し

埋伏歯を利用した歯の移植を行うこととなりました

 

次回は歯の移植をする上での条件やリスクについてお話していきます

 

あんたの歯が1本でも多く残せますように・・・

医療法人社団徹心会ハートフル歯科