こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

今回は、「むし歯による詰め物適合不良で歯肉が痛い?」になります。

ご紹介する今回の症例は結構診断が難解なケースでした…

先日、急患の連絡があり、「左側の歯がしみる?」「ズーンとした痛みを歯肉に感じる」

ということで来院されました。

症例です。

41才 女性

左上6番

歯全体が写るパノラマレントゲン写真です。

左側の歯を見てみると、左上6番の銀歯の下に黒い虫歯のような影がある気がしました。

パノラマレントゲン写真を部分的に拡大してみました。

左上6番遠心部において、銀歯の詰め物の下にやはり黒い影がありました。

むし歯の可能性が高いと思います。

マイクロスコープで左上6・7番の間を口蓋側から見てみました。

拡大画像です。

歯肉が少しプクッと腫れているような気がします。

左上6番アンレーと呼ばれる銀歯の詰め物を除去してみました。

遠心部の窩底のところが黒いですね。

拡大画像です。

黄色の矢印をご覧下さい!

歯肉が炎症を起こして出血していることが分かります。

歯肉が炎症を起こせば、痛みを感じることはよくあります。

急性症状として、投薬処置が必要になるケースも臨床ではよく見かけます。

お口の中を不潔にしていると、歯肉溝に歯垢(プラーク)がたまります。

歯垢は、むし歯菌や歯周病菌などの細菌の塊で、細菌が出す毒素などによって歯肉に炎症が起こり、赤く腫れます。 これを歯肉炎と呼びます。 歯肉炎の段階であれば、付着した歯垢を除去することで、健康な状態に戻ると言われています。

しかし、歯肉炎が悪化して歯周炎になると歯を支える骨にまで腫れが広がり、重度な炎症を起こしていきます。この状態では、骨の一部が失われている可能性もあり、元の状態に戻すことは大変難しくなります。

「歯周炎」にまで症状が進行してしまうと、歯肉が腫れて膿が出ます。

歯がぐらついて抜けてしまうこともあります。

詰め物の適合状態はやはり非常に重要であり、また詰め物の材質も考えなければならない要素として外すことのできないものであることは、過去のブログでも書いてきたかもしれません。

質の高い、より良い医療を目指して、これからも頑張っていきたいと思います٩( ᐛ )و

今日も一日頑張りましょう!

“すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科