神経を絶対とるな!マイクロスコープを用いた歯の神経の救い方②
みなさんこんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮です
前回からマイクロスコープ(歯科顕微鏡)を用いて行う
神経温存療法(Vital Pulp Therapy)についてお話しています。
前回は神経治療をすることでのデメリットについてお話している途中まででした。
- 感覚の喪失:
- 痛みへの無感応:
- 病変の進行:
- 顎関節の問題:
までお話をしました。
それぞれの項目についての特徴は前回のブログをご覧ください。
前回のブログはこちら
続きから進めていきます!
外観の変化:
歯の神経がなくなると、歯の内部からの血液供給も途絶えるため、
歯の色が変化することがあります。歯が変色して見えることで、
外観的な美しさに影響を与える可能性があります。
歯の脆弱化:
歯の神経がない状態では、歯の内部の組織も脆弱化しやすくなります。
これにより、歯が折れやすくなったり、歯の割れやすさが増す可能性が
あります。
感染のリスク:
歯の神経が死んでいる場合、根管内部に細菌が蓄積しやすくなります。
これにより、感染や膿の発生のリスクが高まる可能性があります。
悪臭の発生:
死んだ神経や膿の存在が根管内に留まると、悪臭の原因となります。
これにより、口臭が発生する可能性があります。
歯の喪失のリスク:
歯の神経が死んでしまうと、周囲の組織への影響が広がることがあります。
これにより、歯の抜歯が必要になる可能性が高まります。
歯の神経がなくなってしまうと以上のことから
歯の寿命も短くなるといわれています。
アメリカの研究では根管治療後の歯の寿命は約11年、
根管治療を受けた歯のうち20年以上残存しているのは26%程度との研究データもあります。
海外に比べ金属修復の多い日本では、それよりも低い傾向が考えられますよね。
むし歯にならないに越したことはありませんが、もしむし歯になってしまった場合、
神経を温存できれば以上のことを回避できます。
ここまでが神経をとってしまうことでのデメリットと、神経を温存する意味です。
次回は神経温存療法(VPT治療)の概要についてお話します。
あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・