みなさんこんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮です

 

前回からエクストリュージョンの治療法についてお話しています。

前回はイラストにてエクストリュージョンの流れについてお話しました。

前回のブログはこちら

歯が折れても抜かないで エクストリュージョンによる歯の保存

今回はエクストリュージョンの実際の症例について解説していきます

歯が大きく折れてしまって抜歯と診断された患者さん

インプラントの希望はなくエクストリュージョンにより歯の保存を進めていく計画を立てました。

歯根を引っ張るためのフックを歯根に取り付けます

両隣の歯に矯正用のワイヤーを貼りますが前歯なので目立ちにくいように

仮歯にワイヤーを組み込んでいます

裏側はこんな感じ

矯正用のフックとワイヤーをゴム紐で結びます

物が詰まりやすいのでゴム交換のたびに

清掃を行いますが詰まりやすさは我慢してもらいます。

逆に無理してデンタルフロスや歯間ブラシを通そうとすると矯正器具の破損に繋がりかねません。

もし気持ち悪い~!となれば家電屋さんでも取り扱っているようなウォーターピックの使用がおすすめです。

ゴム交換を4週間に一度のペースで行い2クール行った状態です

(矯正後8週間の状態)

矯正器具を外し歯肉を整えた状態がこちら

仮歯を入れて歯肉の落ち着きを待ちます

仮歯を入れて歯肉が落ち着いた状態

仮歯を外して被せ物の型取りを行います

最後はセラミックの被せ物を入れて終了です。

 

初めは歯が残せるか不安だったと話す患者さんですが

実は70代の患者さんなんです。

この歳ではインプラント治療はやりたくないし

隣の歯を削りたくない

そう言った中でエクストリュージョンが患者さんを救った形となりました

 

矯正開始から被せ物までの期間がおよそ2~3ヶ月

 

歯肉を整えるのにメスは使いますが、

ほとんど痛みもなく、

抜歯やインプラント、歯の移植のように外科処置はほとんど行わないので

高齢の患者さんでも安心してご提案できる治療です。

 

いかがでしたでしょうか?

 

今回は実際の症例に触れながらエクストリュージョンの解説を行いました。

次回はエクストリュージョンの利点と注意点について解説していきます。

 

あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・

医療法人社団徹心会ハートフル歯科