こんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。

今回のシリーズは症例集ではなく、当院の「保存的治療」についてお話しさせていただいております。

 

今回のシリーズは「保存的治療」における歯牙移植についてお話しております。

 

前回から「歯牙移植の条件 歯牙移植に向く人向かない人」についてお話させていただいております。

前回のブログはこちら

歯牙移植の条件 歯牙移植に向く人向かない人 〜移植歯(ドナー歯)の条件とは〜

 

今回「歯牙移植の条件 歯牙移植に向く人向かない人 移植床(レシピエント床)の条件」について

お話させていただきます。

 

外科処置のため出血の場面もあるかと思いますのでご覧になる方はお気をつけください。

以前掲載したブログからの症例となりますので、他の症例をご覧になりたい方は

今後「歯牙移植症例集」をU Pしていきたいと思っておりますので、そちらをお待ちいただければ

幸いです。

 

それでは歯牙移植の条件をここで列記していきます。

移植床(レシピエント床)の条件

 

・移植床に骨の状態

保存不可能な歯による骨破壊により骨壁数が減っていないか

4壁あることが望ましいが、

なければ骨の移植も検討する必要があります。

 

・移植床の近遠心的幅径

最後方の奥歯の場合、問題になることが少ないですが、中間にある歯の場合

大きな移植歯だと隣在歯に引っかかって入りません。

隣接する歯との距離も移植の可否に関係していきます。

歯冠の場合、ある程度エナメル質を削合すれば入りますが、歯根は削れないので

C T上で計測し入らなければ他の移植歯(ドナー歯)を探すことになります。

 

・移植床の頬舌的幅径

移植床側の絶対的条件になります。(これを超えては移植できません)

近遠心的幅径同様、サイズの大きいものは入りません。

CTで3次元的に歯根のサイズとともに移植床のサイズも計測します。

歯牙移植はインプラントの計画以上に骨幅が必要になります。

 

・移植床の骨の高さ

上顎洞までの距離、下歯槽神経までの距離

上顎には上顎洞と呼ばれる副鼻腔があり、下顎には下歯槽管という神経血管が通った

管があります。インプラント治療もそうですが、歯牙移植の際にはこういった組織を

避けて計画を立てなければなりません。

 

今回は移植床(レシピエント床)の条件についてお話しさせていただきました。

次回は患者さんの条件についてお話させていただきます。

 

あなたの歯が一本でも多く残せますように・・・

 

医療法人社団徹心会ハートフル歯科