歯科治療に大切なプラークコントロールについて
こんにちは
ハートフル総合歯科グループの歯科医師井上貴史と申します。
今回は、右上の歯肉が腫れて来院された患者さんのケースについて書きたいと思います。
前回のブログです→https://heartful-konkan.com/?p=18928&preview=true
前回までは右上第二小臼歯と右上第一大臼歯の歯と歯の間の歯肉が腫れていました。デンタルX-P写真から右上第一大臼歯は失活歯でした。失活歯は歯の神経(歯髄)がない歯です。この歯は以前根管治療をしてある歯でした。
この歯はむし歯にもなっていて、歯周病にもなっていました。特に以前の修復物の金属の適合が悪く段差があり、その段差に汚れが溜まったことにより歯肉が腫れたと思われます。
まずは、患者さんに現在の状況をよく説明します。
患者さんに汚れがたまらないようにプラークコントロールの徹底してもらいます。デンタルプラークは細菌の塊です。むし歯菌や歯周病菌の塊を除去することはとても重要です。それには日々の正しい歯磨きが大切です。歯ブラシの持ち方、歯と歯肉の間に歯ブラシの毛先を入れたり、細かく動かしたりすることなどのブラッシング指導をしていきます。歯磨きで特に難しい歯と歯の間のデンタルフロスの使い方やデンタルフロスを使用することを習慣にしてもらいます。このプラークコントロールが上手くいかないと治療後の長期的に良好な予後は難しいと思われます。そして、何も症状がなくても定期的に歯科医院へメインテナンスも大切ですね。
このプラークコントロールについて患者さんがご理解を頂けてから治療になります。
今回のケースは以前の修復物が劣化して欠けてしまい段差になっているため、どんなに歯磨きを頑張っていたとしてもこの段差にはデンタルプラークは溜まってしまいます。
デンタルプラークがたまる金属の修復物の段差をなくさないといけません。そのためには金属の修復物を除去しないといけません。
今回は右上の歯肉が腫れた方の実際に金属を除去する前に大切なプラークコントロールについて書かせて頂きました。次回は金属の修復物の除去をしていきたいと思います。
今回はこれで終わります。
今後ともよろしくお願いします。
井上貴史