右下の第二小臼歯の根管治療①
こんにちは
ハートフル総合歯科グループの歯科医師井上貴史と申します。
今回は、右下の歯が根管治療をしても痛みと違和感が変わらないことを主訴に初診で来院された患者さんのケースについて書きたいと思います。
まずは、初診時のX線写真です。
右下の前から5番目の歯(第二小臼歯)の根尖の透過像(根の先に病巣の疑い)が確認されます。
これが主訴である右下の歯痛みと違和感が変わらない原因と思われます。
X-P写真(レントゲン写真)の他に術前の口腔内診査を行いました。
打診痛といって原因の歯やその隣の歯など歯をたたきます。原因となる歯と他の歯のたたいた時の反応を確認します。
やはり、右下第二小臼歯は他の歯とたたいた後の反応が異なり痛みもありました。
他にも口腔内診査を行い、右下第二小臼歯の根管治療を行うことにしました。
術前の口腔内診査後に患者さんによく説明し根管治療を行う同意を得ました。
はじめに根管治療中に痛みがないように部分麻酔を行います。
部分麻酔を行う歯の歯肉に表面麻酔のジェルを塗ります。
表面麻酔のジェルを歯肉に塗った後は少し待ちます。
その後歯科用麻酔を行います。
この麻酔の針がなるべく痛みがないように表面麻酔のジェルを塗ります。
浸潤麻酔は機械を使用します。
麻酔が終わったら根管治療に入ります。
麻酔が効いていることを確認して仮の蓋や修復物を除去していきます。
健全な歯質が出るまで慎重に除去していきます。
歯肉に歯科用切削器具が触ると歯肉から出血します。
歯肉からの出血が大きいとこの後の処置がうまく出来なくなるため、歯肉に触らないように、歯肉を傷つけないように注意していきます。
健全な歯質は硬いです。
むし歯になってしまった歯は栗のように柔らかくなっています。
健全な歯質の硬さが確認できるまで除去していきます。
こちらが仮の蓋や修復物や感染した歯質を除去した画像です。
スッキリした感じになりました。
歯質が柔らかくないかも確認します。
少し血が滲む程度はありますが出血はあまりしないですみました。
よかったです。
今回は痛みがある歯の根管治療を行う前の診査診断とむし歯の除去について書かせて頂きました。
次回は、むし歯を除去した状態だとラバーダムを装着しての根管治療が出来ないため歯に補強をしていきます。
今後ともよろしくお願いします。
井上貴史