右上の5番目の歯の根管充填
こんにちは
ハートフル総合歯科グループの歯科医師井上貴史と申します。
今回は、右上の歯の根元におできのように腫れて違和感がある方の根管治療を行ったケースを書きたいと思います。
前回の続きです。
前回のブログです→
上の画像は術前です。
歯肉が赤く腫れています。
被せ物と土台のスクリューピンを除去して根管治療を開始しました。
ゴムのマスクのラバーダムを装着するために歯を補強する隔壁を作りました。
上の画像は根管治療を開始して1週間後です。
白い詰め物は根管治療時に使用する仮の蓋です。
歯肉の腫れが術前に比べて小さくなっていると思います。
患者さんから違和感があった症状は気にならなくなったそうです。
症状が改善してよかったです。
右上第二小臼歯の被せ物、金属の土台、むし歯、古い根管充填材(根の中に入れる最終的なお薬)などを除去したことにより根尖(歯根の先)部の歯肉の腫れや違和感が改善されたのかと思います。
根管治療の終わりの目安は、患者さんの症状が良くなり根管内もキレイで良い状態であれば根管治療が終わり根管内に最終的なお薬を入れて根管治療が終了します。
これから根管充填をしていきます。
根管充填は根管治療でキレイにした根管内にガッタパーチャという最終的なお薬(根管充填材)を詰めていきます。
まずは歯根の長さを計測してメインポイント(ガッタパーチャ)を根管内に試し入れをして根管内との適合など確認します。
メインポイントの長さや適合などが問題なければ根管内に詰めていきます。
今回は垂直加圧充填法という根管充填方法で根管充填をしていきます。
根管充填法の説明のブログです→
メインポイントを加熱した根管充填器具にて焼き切ります。
ガッタパーチャは熱で変形する材料です。
その後にプラガーという器具で根管内のガッタパーチャを垂直的に加圧していきます。
加圧といっても痛みが出るほど強く押すわけではありませんのでご安心ください。
次に、熱したガッタパーチャを根管内に入れていきます。
先ほどと同様に根管に合わせたプラガーを使用して垂直的に加圧して根管内とガッタパーチャの間に気泡といって隙間を作らないようにしていきます。
ガッタパーチャが根管内に適切な量が詰めることができたら根管充填が終了します。
今回は根管充填までです。
次回は、土台を入れて被せ物を入れてこの歯の治療が終わります。
今後ともよろしくお願いします。
井上貴史