こんにちは、ハートフル総合歯科グループ小坂井竜也です。

前々回ブログ

前回のブログの続きとなります。

前回は仮の入歯(蝋義歯)を試していただき、問題点が改善されたので、新しい入歯の完成の段階に進むことができました。

今回はその、完成した入歯を患者さんのお口に合わせていきます。

その手順もふまえてお話していきたいと思います。

 

まずは基本の手順の確認です!

①外形の大まかな確認

②入れ歯をお口に入れた時の見た目の確認

③入れ歯の内側のフィットの確認

④入れ歯の辺縁(まわり)の部分の過不足の確認

⑤噛み合わせの確認

⑥実際に食べ物を食べれるか確認(フードテスト)

を行います。

前回、適合チェックしたんだからこんなにチェックしなくてもいいんじゃないの?

というお話は当然あるでしょう。

しかし、前回の仮の入れ歯を本番の入れ歯に完成する手順にはどうしてもエラーを含む工程が多い問題があります。

具体的に言うと、仮の入れ歯のワックス部分をプラスチックに置き換えたりするとどうしても縮んだり、多少の歪みは生じてしまします。

だから、入れ歯の完成後にその歪みをお口の中で修正する必要があるのです!

ただし!ここまでくると、こういう多少の歪み程度なら修正は可能なのですが、大きい修正はお口の中ではほぼ不可能です。

なんとなく大丈夫そうかな・・・で治療を進めて、完成まで行ってダメだった場合もう取り返しがつきません。調整地獄の沼にはまっていきます。一からやり直すしか無くなってしまうのです。

こうなると患者さんも不幸だし医院にとっても不幸だし、作ってもらった技工士さんも不幸になってしまうのです・・・

だから、ここまでくる段階でちゃんとしたステップを理解して踏む必要があるのです!!!

さて、これらを踏まえて実際のケースに進みましょう。

 

①外形の大まかな確認

表側


裏側

形に大きな問題なく、作成過程における物性のエラーもないと考えられました。

②入れ歯をお口に入れた時の見た目の確認

プライバシーの関係上、お顔全体の写真は載せられませんが、

審美(見た目、色)の問題はありませんでした。

 

③入れ歯の内側のフィットの確認

入れ歯の内側に白いペーストタイプのシリコンを均一に塗っていき、お口の中に手指圧で入れていきます。

そして、取り出してみました。

青い丸の箇所が強く当たって白が抜けているところなので、そこを削って適合を合わせていきます。

そして再度同じことを繰り返します。

まずまず改善されています。強いて言えばやや左うしろがやや抜けてくるのでもう少し調整して、入れ歯の内面のフィットは良好になりました!

長くなりましたので、後半の④⑤⑥のお話と、入れ歯を使い始めてからのお話をしていこうと思います。

全ては患者さんのために!

 

医療法人社団徹心会ハートフル歯科