矯正のための抜歯 便宜抜歯について②実際の抜歯症例(1)
こんにちは!ハートフル総合歯科グループ 歯科医師 小坂井 竜也です。
前回は、矯正のための抜歯「便宜抜歯」について詳しくお話ししていきました!
今回は、実際に他院の矯正医院から抜歯依頼の紹介状をお持ちになった方の症例についてお話ししていきます。
紹介状には、矯正治療を行うためのスペースの確保が必要なため。左右の上顎第一小臼歯(八重歯の一本奥)を抜歯してくださいとの記載がございました!
患者さんとお話しし、紹介状の内容の確認と治療の必要性としっかり確認し、同意を得ましたので、今回は右から抜歯をしていくことになりました。
実際のお口の中の画像になります。
すでにワイヤーが装着されており、抜歯部位に青いセパレートゴムがはまっています。
この状態ですと、抜歯はかなりやりやすくなります。のちに詳しく説明していきます。
患者さんには、ワイヤーが現在装着済みであり、抜歯の際にワイヤーが外れてしまう可能性を説明したのち、麻酔を行いました。
では抜歯のスタートです!
万一の間違えの内容に歯の順番を数えて確認していきます。
確認が終わりましたら、歯の周囲の歯肉は靱帯を持って歯を固定しているので、それを切っていき、麻酔が効いているのも同時に確認していきます。
そして、鉗子(ペンチのようなもの)で抜いていきます!
ここで、通常の親知らずの抜き方とは違う手順が発生します。
過去に、親知らずの抜き方という動画を出させていただきました。
こちらでは、へーベルという歯を脱臼する器具を使用して歯を抜いていきました。
しかし、矯正の抜歯ではまずは鉗子で抜いていきます。
なぜなら、この抜く歯は根っこが細くて長いことが挙げられるからです。
無理にヘーベルのみで抜こうとすると、歯の根っこが折れてしまうことがあり、その際は非常に抜くのに苦労します・・・
なので、鉗子で歯を挟んで、引っこ抜くのではなく、ゆっくり歯を揺らして抜いていきます。
そして、ここで、セパレートゴムの利点が発生するのです!
次回、実際に抜いていくところから始めていきます!
全ては患者さんのために!