ハートフル歯科全身管理研修④ ~アナフィラキシーショック①~一型(即時型 )歯科治療で起きるのは?
こんにちは!ハートフル総合歯科グループ 歯科医師 小坂井竜也です。
ハートフル歯科では8月14日に臨床管理施設としての、全身管理研修を行いました!
今回は、直接死に関係する、アナフィラキシーショックについてお話しします。
まず、ショックについてのおはなしです。
ここでのショックは異常血圧低下のことをいいます。
これが問題なのは、脳や心臓に血液が循環しないことによる機能障害が発生することです。
特に脳に関しては必要な酸素やブドウ糖を貯蓄することができないので、血液からの供給が途絶えるとすぐに障害をきたし、5分もあれば死にいたります。
アナフィラキシーショックとは免疫の過剰反応と免疫の関与しないアナフィラキシー様反応があるのですが、共に肥満細胞からのヒスタミン等が分泌され、血圧低下、呼吸不全を引き起こします。
誘引は飲み薬でない薬物(静脈麻酔)や造影剤、蜂に刺されたり、食べ物のこともあります。
歯科では特に、局所麻酔が考えられます。
しかし、高血圧の時と異なり、アドレナリンでなく、麻酔薬そのものと防腐剤が問題となります。
その他には、ラテックスの創部接触などがあげられ、5分から15分以内に発症します!
初期症状は蕁麻疹やかゆいことが典型例です!
進行していくと、呼吸困難、血圧の急激な低下が現れます。
1型は即時的に発生し、早ければ2から3分後に初期症状が発生します。
蕁麻疹、かゆい感じが出たらすぐに診療をストップして、血圧等のモニタリングを行う必要があります。
血圧の急激な低下があれば即座にアドレナリンを投与します。
これを投与すると、気管支が拡張し、呼吸困難をまず防ぎます。
また、血圧低下を改善させます。
投与方法は筋肉注射!予防接種の時と同じく、筋肉の多く、神経、血管の少ない太ももや上腕部に注射します。
ただし、緊急時なので、なかなか、注射を打つのも難しい場合があります。
その時のために「エピペン」という緊急時に自分でもアドレナリンが打てる優れものがあります。
これを、服の上からでもいいので、上の青いキャップを外して服の上からでも良いので、太ももに押し当てれば完了です。
エピペンをうったら、直ちに119番で救急車を呼びましょう!
アナフィラキシーショックは先手必勝です!
症状が現れたらすぐにエピペンを打てる体勢を普段から整えなくてはならないと感じました!
(ちなみに健常者にエピペンを打っても急激な上昇は起こりにくいとの事)
アナフィラキシーショックは命に関わる重要な問題です!
対応を学んですぐに対応できるよう、院内で研修させていただいて
講師である下坂先生には本当に感謝ばかりです!
次回は、緊急蘇生法についてのお話になります。
全ては患者さんのために!