ハートフル歯科全身管理研修 ~高血圧③~治療中の急性高血圧に対する対応とまとめ
こんにちは!ハートフル総合歯科グループ 歯科医師 小坂井竜也です。
ハートフル歯科では8月14日に臨床管理施設としての、全身管理研修を行いました!
今回は、高血圧患者さんに対して、急性の高血圧が起こってしまった場合の対応や、実際、歯科医院全体でどのような対応をとっていきべきかをお話しします。
まずは、いざ歯科治療中の急性高血圧になったしまった際の対応です!
上の血圧が180以上 下の血圧が110以上、平均血圧が150を上回った場合、薬で降圧する以外方法はなくなります!
歯科診療自体のストレス、局所麻酔中のアドレナリン、疼痛がトリガーになり、急激な血圧上昇が発生すると、動脈破裂、特に頭蓋内出血は命にかかわる重要な問題に成ります。
そのときの薬がニカルジピン、ニフェジピンといったCa拮抗薬になります。
歯科医院で使用する際は薬品名アダラート10mgの内服(飲む)が必要です!
(舌下投与が推奨されていたが吸収がはやすぎて過度の降圧と頻脈が発生するので現在は内服)
当院では必ずおいてある薬品になります。
そしておちついたら、ユニットを起こしてかかりつけの内科へいってもらいましょう!
高血圧患者についてのまとめです!
まず、初診の時点で患者さんの問診やお薬手帳のコピーを必ずとり、高血圧の既往があるかを確認します。
薬品名がわからなければネットで検索し、2種類以上降圧薬を飲んでいる方は要管理となります。
140/90以上 平均血圧150以上の方が高血圧対象。血圧のモニタリングは上腕で行うことが望ましいです。
歯科治療で問題が起こるのは、主に局所麻酔中に添加されているアドレナリンになります。
特に降圧剤であるβ遮断薬とアドレナリンが異常高血圧を引き起こしやすく、局所麻酔の慎重投与が必要。
基本的に、高血圧の方は基本的に局所麻酔(リドカイン)は一本まで、それ以上はアドレナリンが入っていないシタネストやスキャンドネストを使用すべきです。
歯科治療中の急性高血圧(180以上110以上平均血圧150以上)はアダラート(Ca拮抗薬)内服しないと下がらない。座位で、治療終了後に内科へ診療にいってもらいます。
以上で、歯科治療における、高血圧の患者への対応の話は終わりになります。
命にかかわる重要なお話で、身が引き締まる思いでした!
次回は歯科診療中のアナフィラキシーショックへの対応のおはなしになります。
これも命にかかわる大事な問題です。しかも即時型の話なので早急な対応が必要になります。
すべては患者さんのために!