エクストリュージョン症例集2021② 〜実践編〜
こんにちは
ハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。
前回からはエクストリュージョン症例集2021の第2弾としてお話させていただいておりますが、
前回は準備編と題して矯正器具の取り付けまでをお話しました。
前回のブログはこちら
今回は実践編です。
矯正器具を取り付けて、歯茎の中の残った歯根を矯正の力によって引っ張り出します。
まずはゴムを通すフックを歯根に取り付けます。
その後、審美面に気をつけながら、隣接する歯に仮歯を取り付けていきます。
裏の金属が透けて見えないよう、若干白い感じの仮歯にはなりますが、
正面から見て裏側にワイヤーが入っているのはわからないと思います。
フック、仮歯がしっかりくっついているのが確認できれば、フックにゴムを通し、
仮歯についたワイヤーの部分でテンションをかけて状態でゴム紐を結びます。
これが結ばれた状態。
ゴムの戻ろうとする力により歯根が徐々に挺出していきます。
「エクストリュージョンって痛いですか?」
治療のご説明を行う際にほとんどの患者さんが心配され、聞かれる質問です。
これだけ歯が動くと
「痛いんじゃないかなぁ〜」
と心配されるのも無理はないと思います。
私自身がエクストリュージョンを受けたことはないですが、
30件以上、当院でエクストリュージョンに携わるなかで、
「引っ張りが痛くて痛くて。」
ということは1度もありませんでした。
ゴムの力による牽引のため、歯根にも身体にも負担の少ない治療法といえるのではないでしょうか?
このゴムの牽引を約1ヶ月半〜2ヶ月ほど行います。
ただ、ゴムの張力はそれだけ持ちませんので、途中で何回かゴム交換を行う必要があります。
当院では初回は約4週間。4週間後にゴム交換に来てもらうようにしています。
ゴム交換の際の歯根の動きにより、その後のゴム交換の時期の決定、あと何回くらい交換が必要か、お伝えしております。
このエクストリュージョン中の注意事項については以前のブログでも書かせていただきましたので、
こちらをご参照ください。https://heartful-konkan.com/blog/dr_noda/19271
次回は「矯正経過編」と題して
矯正開始後の経過についてお話させていただきます。
あなたの歯が一本でも多く残せますように・・・