こんにちは
ハートフル総合歯科グループの歯科医師井上貴史と申します。
今回は、右上の第一小臼歯のセラミックインレーの取り付けを行った患者さんのケースについて書きたいと思います。
前回のブログです→https://heartful-konkan.com/?p=19496&preview=true

前回はセラミックインレーの形成について書かせて頂きました。
セラミックには厚み、幅、滑らかな形成面などが必要です。プロトコールを守らないと良好な予後は難しいです。例えばセラミックが薄ければ歯科技工士さんがセラミックインレーを作成中に割れてしまいます。歯科技工士さんがセラミックインレーを作ってくれても薄ければ咬合力に負けて割れてしまいます。
基本的なプロトコールを守りセラミックインレーの形成を行なっていきます。
今回はセラミックインレーを右上第一小臼歯に取り付け(セット)についてです。
セラミックインレーを取り付ける前に汚れがついているとキッチリ接着しないのでクリーニングを行います。キレイになってからセラミックインレーを試し入れ(試適)を行います。
セラミックインレーを試し入れ(試適)の際に確認している代表的なものを書きます。
歯と歯の間のコンタクトの強さが適正なのか確認します。キツければデンタルフロスが入りません。緩ければ物がつまってしまいます。必要に応じて調整をします。
次に歯とセラミックインレーの適合状態を確認します。不適合の場合は再度歯型を取ります。歯科技工士さんに再作成をお願いしないといけません。
次にセラミックインレーの色を確認します。もちろん患者さんにもよく見て頂き気になる点がないか確認します。
セラミックインレーを試し入れ(試適)が問題なければいよいよ取り付けになります。
接着をよくするために歯面をよく乾燥させます。その後、歯面処理といって接着材を塗ります。
歯面と同様にセラミックインレーもセラミック処理を行います。お口の中に試し入れをしたので唾液がついています。そのままだとキッチリ接着できません。そのためセラミック処理も重要です。

こちらは歯面処理、セラミック処理が終わりセラミックインレーを取り付けた状態です。
無事にセットできてよかったです。

今回は右上第一小臼歯が欠けて治療になったケースを書かせて頂きました。
定期的な歯科医院でのメインテナンス、歯科検診は重要ですね。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史

医療法人社団徹心会ハートフル歯科