こんにちは

ハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。

今回から数回に分け、自家歯牙移植についてのブログを書きたいと思います。

自家歯牙移植は歯が保存できないとき、該当歯の抜歯が前提で行われる処置のため、厳密に言えば歯を救う処置とはかけ離れてしまうところはあります。

しかし、ご自身の歯を利用し、歯列の保全をするという大きな観点から見れば、保存的治療の一つとして考えて良いのではないかと考えております。

それでは自家歯牙移植とはどのようなものか?

 

 

文字通り、自身の歯牙を欠損部に移植する手術のことをいいます。自家歯牙移植の歴史は古く、50年以上前から既に論文が書かれているなど、以前から治療法の一つとして存在はしていました。しかし、移植手術の予後の不安定さや手術の煩雑さゆえに成功率が低かったこと、またインプラント治療の目覚ましい発展、成功率の向上が歯牙移植にとって変わってインプラントが第1選択として広まっていった背景があります。

しかし現在、歯科用C Tによる3次元的な歯や骨の計測、3Dプリンターによるサージカルガイド、歯牙レプリカの作成により自家歯牙移植の成功率、手術の煩雑さの改善が見込まれ、自家歯牙移植を行う歯科医院も増えてきています。

 

サージカルガイド、歯牙レプリカについてのブログはこちら

https://heartful-konkan.com/blog/dr_noda/12000

 

先日もN H Kの番組で自家歯牙移植について取り上げられています。

 

 

前回のブログでも書きましたが、他の治療法に比べ、術後の感覚が元の歯と同じ「噛み心地」に回復できるというのは患者さんにとっては大きなメリットだと思います。

(前回のブログはこちらhttps://heartful-konkan.com/blog/13115

 

次回は実際の手術の術式について、インプラント治療と比較しながらブログに書かせていただきたいと思います。

 

1本でも多くご自身の歯が残せるように最大限のサポートをさせていただければと思っております。「保存不可能と言われた」、「インプラントを勧められた」、救える選択肢があれば一番ですが、もし抜歯しかなくなってしまった場合、歯牙移植が適応にならないか一度調べてもらってもいいかもしれません。

医療法人社団徹心会ハートフル歯科