こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

今回は、根管治療歯には必ず装着されている金属製の土台、メタルコアやスクリューポストの除去についてのお話です。

再根管治療を行う場合には、根管にアプローチするために必ずコアと呼ばれる土台を外さないといけません。私たちとしては、この土台の除去は根管治療において入口にあたる重要な前処置ですが、患者様側としては根管治療に意識が当然ありますから、このコア除去に対しての治療にはあまり関心がないのが実情と言えるかもしれません。

今回、なぜコア(土台)の除去の話をテーマにしているかと言いますと、そもそもコア除去自体が私たち歯科医師サイドにおいて頭を悩ませる時があるからなのです。つまり、簡単な処置であるのかどうかという問いに対しては、どちらとも言えないのが本音になります。

装着されているコア材料の種類や大きさ、深さ、接着剤の種類などによって難易度は変わってくると言えるでしょう。コアが緩んでいる場合やコアの挿入深度が浅い場合にはすぐに取れることもあります。今回、症例として提示しているものは、まさにそれに該当しています。

根管の中に深く入っているような場合は、外すことによって抜歯のリスクに直結してしまうこともあり、外すことが危険と判断される場合も多いと感じています。

なぜならば、太いものはその分歯質が薄くなる傾向にあり、深い位置のものは外す時に方向を誤り歯を削ってしまうリスクや根管に穴があいてしまう(パーフォレーション)リスクが考えられるからです。

太くて長い土台の除去は慎重に安全に行う必要があり、そのためにはマイクロスコープの使用は必須と言わざるを得ません。

症例です。

29才 男性

左下6番

数日前に銀歯の被せ物が外れ、かかりつけの歯科医院を受診したところ、むし歯になっており、またレントゲン上で根尖病変を指摘され、根管治療が必要であると診断されたとのことでした。痛みや腫れなどの症状は認められませんでした。早速、レントゲン写真を確認すると金属製のスクリューポストが装着されていました。挿入位置は比較的浅めであることが確認できます。

スクリューポストと一緒に構成されているレジン材料を除去していきます。

スクリューポストを取り囲んでいたレジンが除去されてきました。

城壁を破壊して、本丸内に突撃でーす٩( ‘ω’ )و

爪型の超音波チップを使用して、振動をかけて揺らしていくことで外していきます。

スクリューポスト除去

⬆️動画再生する場合はここからどうぞ♪( ´▽`)

スクリューポストが無事に除去されました。根管治療を行う前の前処置が終わりました。

この後は本格的に根の治療が始まっていきます♪(´ε` )

本番はこれからですね。

次回は、もう少しコア除去について書いていきたいと思います。

ご興味がある方は、是非御一読下さい٩( ‘ω’ )و

今日も一日頑張りましょう!

“すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科