こんにちは
ハートフル総合歯科グループの歯科医師井上貴史と申します。
今回は左上第二小臼歯の感染根管治療ついて書かせて頂きます。
前回のブログはこちらです→https://heartful-konkan.com/?p=18656&preview=true

前回は口腔内診査やレントゲン診査などを行なって左上第二小臼歯が主訴である左上の歯肉の違和感の原因の歯と診断しました。
左上第二小臼歯の感染根管治療に入ります。
この歯の歯質は少なかったですがコンポジットレジン(歯科用プラスチッック)で土台が補強されていました。そのため、ゴムのマスクのラバーダム防湿ができました。歯質がない場合は隔壁と言ってコンポジットレジンを使用して歯を補強します。
なぜ、歯質がなく隔壁がない場合はラバーダムができないのかというと…
ラバーダムをするためには金属のクランプを歯にはさむからです。
クランプがはさめなければラバーダムはできません。

この画像はクランプを左上第二小臼歯にかけているところです。
歯肉をクランプではさまないように、傷をつけないように注意してクランプを装着していきます。

土台のコンポジットレジンを除去します。コンポジットレジンは歯と接着しているため歯科用回転切削器具を使用して削っていきます。

土台のコンポジットレジンを除去していくと…
オレンジ色の材料は根管充填材のガッタパーチャです。
点線で囲んでいる部位は根管口(根管の入口)です。
この根管はキレイではなくまわりがむし歯になっていました。

術前のデンタルX-P写真では点線で囲った部分に根管があるのではないかと考えます。
コンポジットレジンの土台を除去した状態とデンタルX-P写真の両方の情報からやはりこの根管を治療する必要があります。
場合によってはデンタルX-P写真だけでは判断が難しい場合は、三次元的に確認できる歯科用CTを撮影する場合もあります。
歯科用CTではいろんな角度の360度で歯根の形態や根先の病巣の確認など情報量は多いです。
今回は、まず見つけた根管を治療していきます。
治療の経過が良くない場合は歯科用CTを撮影する場合もあります。
今回は左上第二小臼歯の感染根管治療をはじめていきました。
次回は見つけた根管をキレイにしていきます。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史

医療法人社団徹心会ハートフル歯科