こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

 

今回は、、、

「根管貼薬」です。

皆さんは、根管貼薬という言葉をご存知でしょうか?

Bacterial reduction(細菌数の減少)のために3つ必要なものがあるということを覚えているでしょうか??

根管治療の原則において、細菌を減少させるには

機械的拡大、化学的洗浄ときてからのドーン!!

根管貼薬です。

???

薬を貼るの?

白くて四角くてな、肩とか腰に貼って使うやつかもしれない、、、

朝起きたら必ず剥がれてるとか何とか、、

その特徴は完全に湿布やないかい!!

すぐ分かったよー

違う違う、違うよー!

「薬を貼る」から話飛びすぎてますね(笑)

「根管貼薬」 うーん、やっぱり聞き慣れない言葉だと思います。

根管貼薬とは、消毒薬を根管内に1週間程度入れることで、根管内を殺菌消毒することです。

根管貼薬は、毎回の根管治療における流れの中で必ず行うものです。

根管貼薬には、一般的に水酸化カルシウムを使用します。

 

貼薬的用途において水酸化カルシウムを使用する理由というのは、

下記の5つになります。

1)根管拡大後の残存細菌の根絶

2)根尖歯周組織の炎症の消退

3)根管内容物の病原性の不活化

4)仮封材からの微少漏洩に対するバリアー形成

5)根管内を乾燥状態に保ち、排膿があるときなどに有効

水酸化カルシウム製材は、
これらの目的をある程度満たすと同時に組織為害性も少ないことから、根管貼薬的な用途において注目されています。

また、根の先端から出てしまっても、体液や血液などに混ざると炭酸カルシウムにかわるので、

それほど大きな問題にはならないと言われています。

ただし、このような欠点もあります。

1)難治性の原因になっているE.feacalis やカンジダといった菌には効果が期待できない

2)5~10分ぐらいの短い時間での薬としての効果はない

3)薬の届かない場所への効果はない

それでも、根管貼薬としての水酸化カルシウムは、必要不可欠と言えるでしょう。

このような論文データがあります。

一週間程度、貼薬すると細菌が大幅に減少しているというものです。
根管内を空にするのは、やはり良くないということですね。

仮封(仮のフタ)がしてあっても、細菌の漏洩は起こります。

ハートフル歯科でも、水酸化カルシウムを用いて根管貼薬を行うようにしています。

 

今日も一日頑張りましょう!

 

“すべては患者様の笑顔のために”

 

今後ともよろしくお願い致します。

 

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科