入れ歯の噛み合わせの型取り ケース① 上顎総義歯②
こんにちわ!ハートフル総合歯科グループ、小坂井竜也です。
前回のブログの続きになります。
前回、噛み合わせをKYBiteにて採得して、決めていきました。
引き続き、実例を踏まえてお話ししていきます。
噛み合わせを決めた後に、ワックスに歯を並べた状態のいわゆる仮の入れ歯を作ってもらいました!
これを口の中に入れて、見た目や適合、簡単な噛み合わせ等をチェックしていきます。
見た目はバッチリだったのですが、いまいち噛み合わせが甘い・・・
全体で口の中で噛んでいるのですが前歯咬みになっている・・・
納得しかねる・・・
ここで、多分大丈夫なんて流しては絶対良い結果は生まれません。
こういう時はもう一度噛み合わせの診断をする必要があります。
そう!もう一度KYBiteをとっていきます!
問題はなさそうなので、また咬合器に付着します。(これをリマウントと言います。)
そうしてわかったことは、奥歯の噛み合わせが甘いことでした!
いまいち奥歯で噛んでいないことがわかります。
だから!前にずれ込んで前歯がつき上げているように感じたのか!
では、なぜこのようなエラーが出たのかを考えていく必要があります。
推測するに、患者さんは身長はかなり低めだったにもかかわらず、前回の基準のワックスの位置を平均的な高さから調整しなかったことが挙げられます。
そうなるとKYBiteを採得しても、咬合器の平均的な動きから外れてしまうので、噛み合わせが合わなくなってしまったことが考えられます。
KYBiteは、このように自分の改善点をフィードバックしてくれる効果もあるのです。
そしてこの状態だと歯が並んでいますので、シリコンで模型上噛み合わせと口の中の噛み合わせが一致するかどうかを調べていきます。
適合はバッチリでした!これでKYBiteにて正確に噛み合わせを採得できたことが確認できました!
そう、KYBiteはなんども言いますが噛み合わせを試せるのです!
そし再度歯を並び替えてもらいました。
今回はバッチリ噛んでそうですね!
患者さんには申し訳無いのですが、後日また来院していただき、再度仮の入れ歯を試してもらいました。
今回はぴったり噛み合わせもバッチリでした!
そのおかげで軽く噛んでいただいただけでもバッチリ入れ歯の吸着も見られました。
前歯も何度も取れてしまうような噛み合わせになっていないようです。
本来、この状態で作成過程における細かい歪みやエラーを補正するために、咬座印象という、
仮の入れ歯を元にシリコンで型取りをしていく予定だったのですが、今回はそれがいらないくらい適合が良かったです!
なので、咬座印象に関してはまた別の機械でお話しさせていただきます。
やっぱり、ちゃんとやり直して良かった!と思えるケースでした。
次回は入れ歯の完成となります!
入れ歯の確認の手順等もポイントを踏まえてお話ししていきます。
全ては患者さんのために!