こんにちは!ハートフル総合歯科グループ 小坂井 竜也です

みなさんは、むし歯が大きくて神経を抜かなくてはならないと言われたことはありますか?

今回のお話は、このような歯の神経を救える可能性のある治療のお話しをしていきます。

「神経の温存」が可能な限り、この治療ができるのならば強く私はお勧めします!

まず、むし歯の進行には大きく分けて4段階あります。

1.エナメル質齲蝕

2.象牙質齲蝕

3。歯の神経まで達した齲蝕

4、残根状態(根っこだけ)の齲蝕

この中の1、2の虫歯の状態では神経を取ってしまう必要はありません。

問題なのは3の状態です。

従来であれば神経に菌が感染してしまっている可能性が高いので、

神経を抜いて根管治療を行うのが一般的な診断になります。

神経を取ってしまえば痛みは無くなるんだから、神経なんて無くていいんじゃないの?

という疑問は当然でできます。しかし、神経を取ってしまうと

①歯が脆くなってしまう。

②虫歯ができても気付きにくい(痛みを伴わず進行するため)

③歯の色が変色する。

④根っこの部分の再感染による痛みが出る。

このようなリスクがあり、歯の寿命が短くなってしまいます。

つまり、抜歯になってしまうのです・・・

逆にいってしまえば、神経を残すことが歯の寿命をのばします。

だから、私は出来るだけ歯の神経を残す努力をしたいとおもっています。

 

問題の3(神経まで到達した虫歯)に関して、実は神経を温存していく方法があります。

これをVPT(バイタルパルプセラピー)といいます。

実は5種類程細かく内容があるのですが、今回は神経に到達した虫歯に対してのアプローチのお話をします。

術式は、虫歯を取りきり、感染が考えられる神経を、滅菌された器具で一部除去して、MTAセメントを詰めていきます。

MTAセメントは非常に優秀で、封鎖性が高く、持続的な抗菌力をもっているのです。

MTAセメントは充填後、3〜4分後に仮硬化、24時間後には初期硬化が終わります。

その間は、十分な封鎖のできる仮蓋(白いプラスチック)をして一週間ほど待ちます。

その後、痛みなどの症状が無く、歯の神経が生きている反応が示されれば成功となります。

当院では神経が保存できたら、仮蓋を除去してセラミック修復をして、さらに歯に優しい治療を進めていきます。

この治療は成功率が高く、非常に有効な治療となります。

が、やや厳しい条件があるのです!

今回は長くなりましたので、次回、その条件と

このVPTを私が強くお勧めする理由を説明していきます。

すべては患者さんのために!

 

 

 

医療法人社団徹心会ハートフル歯科