歯根に穴が空いている「パーフォレーション」とその治療
みなさんこんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮です
皆さんは「パーフォレーション」という言葉ご存知ですか?
パーフォレーションとは本来の根管とは異なる場所に
誤って穴が空いていることを言います
歯質は再生して元に戻ることはないので抜歯の宣告をされることもあります
今回から何回に分けてMTAセメントを用いたパーフォレーションリペアによる
歯の保存についてご紹介していきます
抜歯の診断をされた歯であっても条件が良ければパーフォレーションリペアにより
あなたの歯は救えるかもしれません
それでは解説していきます
「パーフォレーションリペア」とは
パーフォレーションとは本来の根管とは異なる場所に
誤って穴が空いてしまうことを指します
原因として
①歯科治療時の誤った処置(歯を削る際の偶発症)
②歯根に起こるむし歯
③歯根の吸収
などがあります
原因として最も多いのは残念ながら①
見えにくい根管を肉眼で暗い状況で治療を行えば
手探りの治療となり経験則頼りの治療となります。
しかし歯の形は千差万別、「穴が空くはずがない」
その考えがパーフォレーションのリスクに直結します
残念ながら現在の医療では穴が空いてしまった歯質を再生する術がありません
そのためパーフォレーションを起こしている多くの場合、
保存不可能と診断され抜歯に至るケースがとても多いのです
そんなパーフォレーションを修復する材料として
「MTAセメント」が効果的とされています
MTAの特徴は
「生体為害性が少ない」
→組織にとって影響が少ないので安心安全に使用することができる
「硬組織誘導性が高い」
→炎症による骨の欠損部分に骨の回復を誘導する働きがある
残念ながら保険適応の治療ではないため当院でも5万円ほどMTA使用量がかかります。
しかしその効果がとても優れています
パーフォレーションといったらMTAというくらい実績のある治療です。
次回はMTAセメントの特徴についてもう少しクローズアップしてお伝えしていきます。
歯に穴が空いていて保存ができないと言われた時
パーフォレーションリペアにより残せる可能性があるかもしれません。
もしお悩みの歯があれば
是非ご相談ください!
あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・